4年に一度しか開催されない、卓球選手にとって夢の舞台であるオリンピック。早田ひな選手は東京オリンピック後に、パリオリンピックのシングルスに出場することを目指して努力を重ねてきました。選考レースをぶっちぎりの1位で勝ち抜いて手にした出場権、混合ダブルス、シングルス、団体戦の3種目でのメダル獲得を目指しました。
混合ダブルスは北朝鮮ペアに負けてしまいメダルは獲得できませんでした。シングルスは準々決勝で利き腕を怪我してしまい、卓球ができない状態に追い込まれましたが奇跡的に3位決定戦で勝利して銅メダルを獲得しました。団体戦は決勝で強すぎる中国に負けてしまい準優勝、銀メダルでした。
目標にしていた金メダルには届きませんでしたが、最高の笑顔が見れた素晴らしい大会になりました。僕は銅メダルを獲得した3位決定戦を生涯忘れません。
*アイキャッチ画像はこちらの記事からの引用です。
大会情報
- 4年に一度しか開催されず、各協会からシングルス2枠+団体戦要員1枠の最大3名しか出場できない特別な大会。卓球選手にとって夢の舞台。
- シングルスには最大70名がエントリーし、予選を経て64名が本戦に出場。シード数は64と多く、ドロー運の要素を少なくしているところがWTTシリーズと決定的に異なります。
- 同じ協会の選手は反対の山に配置されるため、決勝(または3位決定戦)まで対戦することはありません。
- 混合ダブルスは16ペアで、各協会から1ペアしかエントリーできません。シード数は16。
- 団体戦は16チーム、シード数は16。第1マッチがダブルス、残り最大4マッチがシングルスのオリンピック固有のフォーマット。
- シングルス、混合ダブルスは全て7ゲームマッチ。団体戦は全て5ゲームマッチ。混合ダブルスを7ゲームマッチで行う国際大会は、現在ではオリンピックとその予選会だけ。
- 優勝選手、混合ダブルスペア、チームには2,000ポイントが付与されますITTFは団体戦でもシングルスのWRポイントを付与するように制度改定しましたが、パリオリンピックはその対象外です。
パリオリンピック2024
- 期間:7月27日から8月10日
- 場所:フランスのパリ(日本との時差7時間、現地10:00が日本の17:00)
- 出場種目:混合ダブルス、シングルス、団体戦
- 参照:WTT公式サイト、日本卓球協会の公式サイト
ネット中継・テレビ中継
- TVerまたはNHKの特設サイトのどちらかがほぼ全試合をリアルタイム配信しました。そのどちらで配信されるかがコロコロ変わったため、試合開始時刻に両方のサイトを確認する必要がありました。また、期限付きですが、見逃し配信にも対応しました。
- テレビ各局の地上波、衛星放送が特定の試合を中継しました。
- 日本人選手が出場しない特定の試合が、ネット・地上波・BSの全てで生中継されないこともありました。NHK特設サイトでの見逃し配信で観れました。
- オリンピックは権利関係が厳しく、試合動画のアーカイブはほぼ残りません。TVerかNHK特設サイトの見逃し配信期間が終了したら、視聴は限りなく不可能になります。スポーツの商業化を進め過ぎた結果です。そのためこのサイトの他の記事と異なり、フル動画へのリンクはありません。ハイライトへのリンクを置いていますが、無効になったら削除します。
僕は記録として残しておきたい試合は全て、個人的に録画・保存しています。
会場全景
卓球競技が行われるパリ南アリーナ4の全景です。テーブル4台進行、全コート同一仕様です。
引用:7月27日にスタートする卓球競技。張本智和/早田ひなは会場練習で調整
日本代表選手記者会見
7月12日にNTC(ナショナルトレーニングセンター)で、事前合宿の様子の公開、囲みインタビュー、日本代表選手の記者会見が行われました。
囲みインタビュー。必見です。
はりひなペアの囲みインタビュー、こちらも必見です。
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日本代表選手記者会見、早田ひな選手のみを切り出し、テレ東さんありがとう。
パリオリンピック日本代表選手記者会見、全体。
関連記事。
なお早田ひな選手は事前合宿に参加しておらず、大阪で調整を行っています。記者会見のために大阪から移動、会見終了後に大阪に戻り、パリ出発直前に合流するとのことです。チームひなが考えて選択した結果なのは明らかで、それを強化本部も容認しているというですね。
パリオリンピック直前特集番組
卓球ジャパン!女子日本代表"ここに注目"SP。
フランスに出発
日本チームは7月17日までNTCで事前合宿を行い、18日に羽田からフランスのシャルル・ド・ゴール空港に出発しました。14時間半の長旅ですが、直行便なのはいいですね。
引用:日本卓球協会のインスタグラム
囲み取材の動画。
出国直前の様子を伝える記事、動画あります。
フランスではアミアンで事前合宿を行います。これは日本卓球協会が従前より計画していたものです。
23日までアミアンで事前合宿を行い、24日にパリに入りました。
見どころ解説。良記事。
ドロー後に書かれた記事。
早田ひな選手からのメッセージ
公開されたのは卓球競技初日、撮影されたのは(おそらく)NTCでの合宿中。
🇫🇷パリオリンピック卓球競技
本日開幕‼️🇯🇵#早田ひな 選手より
ファンの皆様へメッセージです🔥「全ての種目でいい色のメダルが獲れるように頑張ります‼️」
🏓第33回オリンピック競技大会
(2024/パリ)卓球競技🇫🇷
🔗https://t.co/bMEKJIuQcO#卓球#オリンピック#TEAMJAPAN#Paris2024 pic.twitter.com/nXQ907z7bj— 日本卓球協会 (@jtta_official) July 27, 2024
混合ダブルス:べスト16
パリオリンピックの混合ダブルスに出場できるのはわずか16ペアだけです。次はその16ペアの顔ぶれです。
はりひなペアは一時絶望的と思われた第2シードの奪取に、歴史的逆転で成功しました。そのため決勝まで世界最強の王楚欽/孫穎莎ペアと当たりません。そしてドローにより強敵の林鐘勳/申裕斌ペアは反対の山に入りました。台湾ペアも反対の山に入りました。
引用:テレ東卓球情報のXポスト
初戦が謎の北朝鮮ペアになりましたが、決勝まで行きやすい、恵まれたドローでした。
ところが北朝鮮ペアが恐ろしく強くて負けてしまいました。
Round 16(1回戦)
リ・ジョンシク/キム・クムヨンの北朝鮮ペアとの対戦でした。世界ランクのないペアですが、パリオリンピック混合ダブルス世界予選会で優勝して出場権を得ました。侮れない相手です。
特に男子選手が恐ろしいほど強く、混合ダブルスペアとしての完成度も高く、完敗でした。
- 第1ゲーム、はりひなペアにとって不利なローテーション、ミスが続いて0-6と大量リードされます。そこから追い上げますが、はりひなペアの弱点である苦手なローテーションでの課題に対処できず、5-11で落としてしまいます。はりひなペアにミスが目立ったものの、北朝鮮ペアの強さは本物です。
- 第2ゲーム、相手選手の球質に順応でき始め、張本選手がフォアフリックで決める回数が増えます。11-7でこのゲームを取り返します。
- 第3ゲーム、相手の男子選手を抑えることができずに失点を重ねます。張本選手のフォアハンドの強打を厳しいコースにカウンターするなど目を疑うようなプレーをします。流れをつかめないまま11-4で落としてしまいます。
- 第4ゲーム、状況的に落とせないゲームですが北朝鮮ペアにリードを揺する展開になります。相手の男子選手は、早田選手のコースを突いたフォアハンドドライブをカウンターするなど恐ろしく強いです。アンラッキーなエッジ、ネットインもあって1-7と追い込まれますが、そこから6連続得点で7-7と追い付きます。8-10とされる苦しい展開の中、なんとかデュースに持ち込んだものの最後の1点を決め切れず、13-15で落としてしまいます。このゲームを取り切れなかったことが、勝敗を分けることになりました。
- 第5ゲーム、接戦で点差が開かない展開が続きます。9-7とリードしますが勝負どころで失点し9-10とマッチポイントを握られます。ラリー戦を制してデュースに持ち込んだものの、それまで効いていた張本選手のYGサーブをチキータレシーブされ、最後相手の女子選手の台上プレーに対応できず10-12で落としてしまい、悔しい敗戦になりました。この試合、卓球の神様は力を貸してくれませんでした。
北朝鮮ペアが国際大会にも出ずにどうやってここまで強くなったのか不思議です。韓国の林鐘勳/申裕斌ペアよりも強く、女子選手が裏面が粒高ラバーの異質型であることからよりやりにくい印象です。
どのラウンドで当たっていても負けていたかも知れない、それほどの強さでしたが、当たるなら準決勝以降であって欲しかったです。オリンピックで初戦敗退は残念だし悔しいですが、切り替えてシングルスと団体戦で実力を発揮して欲しいです。
試合後のインタビューでの早田ひな選手の言葉。
――今日の試合を振り返って。
特に緊張だったりプレッシャーはそこまで感じず、いつも通りの試合の感じで入ることはできたが、(相手選手の) 情報量が少ない分、自分自身が迷ってしまった。また、男子選手に打たれたボールを自分自身が反撃だったりブロックできなかったので、そういった部分で結構押され続けてしまったと思う。
――相手選手の映像を事前に見ていたと思うが、実際どのような部分に難しさがあったか?
男子選手の(ボールの)威力が想像以上にすごかった。自分が攻めてもそれを倍に返されたり、張本選手のボールを男子選手にも女子選手にもカウンターされてしまったりなど北朝鮮の選手の精度がすごいなと感じた。
――五輪の怖さを感じたか?
そういった勢いのようなものはあったと思うが、五輪だから負けたというより普通に(五輪以外で)試合をしていてももしかしたら負けたんじゃないかと感じた。そういった点は自分たちが戦術を変えられなかったことが敗因かと思う。
――初めての五輪出場となったがどうだったか?
この雰囲気の中で試合ができて楽しかったし、また明日シングルスの試合があるので自分がやってきたことをやるだけ。
卓球コラムニスト伊藤条太さんのコメント。
とにかく北朝鮮ペアのプレーが素晴らしかった。五輪本番だから日本ペアが緊張したとか、勝ちを意識したとか、ましてノーシードだったから油断したとかではまったくない。コロナ禍以来、国際大会に出ておらず世界ランクがない状態から予選を勝ち抜いて出場してきた北朝鮮ペア。そもそも北朝鮮は歴史的にも卓球強国であり、これまでも試合から遠ざかっていての突如の大活躍をしたことが度々あった。そんな北朝鮮に油断する選手など卓球界にはいない。しかも女子のキム・クンヨンがラケット片面に貼っている「粒高」という極端に回転量の少ないラバー。トップ選手で使っているのは希だ。対戦相手が分かったとき、キムと同じ左利きのリザーブ選手、松島輝空が粒高ラバーを使って日本ペアの練習相手を務めたが、敵わなかった。おまけに男子のリ・ジョンシクの実力は掛け値なしの本物で、日本ペアは初球から途方もない相手だとわかったはずだ。本当に強かった。
試合結果を伝える記事。
シングルス:3位(銅メダル)
総勢67名、予選で64名に絞って本戦がR64から始まります。次は上位48名の顔ぶれです。
早田ひな選手はWR5位で第3シードでした。そしてドローにより孫穎莎選手の山(左下)に入りました。順当に勝ち上がると準決勝で孫穎莎選手と対戦します。
引用:テレ東卓球情報のXポスト
早田ひな選手は準々決勝で北朝鮮のピョン・ソンギョン選手とのフルゲームの激戦を制した際に左前腕を痛め、準決勝の孫穎莎戦は本来の力が出せないまま完敗しました。3位決定戦では試合開始5分前に打った注射が効いて左手の感覚を戻すことができ、申裕斌選手に勝って銅メダルを獲得しました。
Round 64(1回戦)
イタリアのビバレッリ選手との対戦でした。2014年に対戦したことがあります。
昨日の混合ダブルス初戦敗退を引きずることなく、快勝でした。早田選手、仕上がっています。
- 第1ゲーム、精度の高いプレーで流れをつかんでリードを広げる展開が続きます。ほぼミスがなく、動きも申し分ありません。また、声もよく出ています。危なげなく11-1でこのゲームを取ります。
- 第2ゲーム、安定したプレーで多彩な技術を織り交ぜて的を絞らせず、得点を重ねます。不調時に見られる両ハンドのミスは皆無です。11-3でこのゲームも取ります。
- 第3ゲーム、早田選手は仕上がりが良く、相手選手に付け入る隙を与えないまま11-4でこのゲームも取ります。
- 第4ゲーム、サーブが効いているので試合を有利に進めることができ、リードを広げる展開になります。明らかにいろんな技術を積極的に試しています。このゲームも危なげなく11-5で勝ち切り、オリンピック初勝利を手にしました。
長い年月をかけて積み上げてきたものを、夢の舞台で発揮して躍動できました。
なお、ベンチに入ったのは予想通り石田大輔コーチでした。オリンピックはパス(ID)の枚数に厳しい制限がありますが、石田コーチは役員登録でコーチのパスをもらっており、ベンチ入りできます。石田コーチがベンチにいてくれるのは心強いですね。
混合ダブルスで初戦敗退したことを引きずらなかったについて、次のように話しています。
前日の混合ダブルス1回戦では、北朝鮮ペアで敗れて初戦敗退。日本勢にとって同種目の2大会連続となる金メダルを逃した。ただ、昨夜は「しっかり寝れました」と早田。敗戦のショックは引きずらず、五輪初勝利を挙げた。
「五輪の怖さというのはもちろんあったかもしれないけど、私からすると、やっぱり負ける原因があった。逆に相手には勝つ理由があったなって。勢いだけで負けたわけではなかったし、点数も取って負けたので。引きずることはなかったです」
引用:早田ひな 五輪初勝利!「1勝できてよかった」 混合ダブルス初戦敗退の悔しさ「忘れてはいけない」
試合結果を伝える記事。
Round 32(2回戦)
エジプトのメシュレフ選手との対戦でした。WTTチャンピオンズ仁川2024で対戦しています。早田ひな選手と同じ戦型、左利きの選手です。
接戦になりましたが勝ち切ることができました。
- 第1ゲーム、接戦で点差が開かない展開が続きます。9-9から不運なネットインがあって9-10と先にゲームポイントを握られますが、サーブ3球目攻撃を決めてデュースに持ち込みます。石田コーチの咆哮がコートに響きます。最後激しいラリー戦を制して15-13でこのゲームを取ります。このゲーム、不運なエッジとネットインが4本ありましたが、それに耐えて良く取りました。
- 第2ゲーム、接戦になり6-6まで競りますが、そこから抜け出して10-7とゲームポイントを握ります。 追いつかれる前に取りたかったところ、不運なエッジインもあってデュースに持ち込まれます。それでも落ち着いた、笑顔を絶やさないプレーで12-10でこのゲームも取ります。2ゲーム先行できたのは大きかったです。
- 第3ゲーム、早田選手は状態が良く、流れをつかんでリードを広げる展開になります。危なげなく11-3でこのゲームも取って、ゲームカウントを3-0にします。
- 第4ゲーム、接戦で8-8まで競ります。早田選手はこの試合、良く声が出ています。10-8でマッチポイントを握り、メシュレフ選手の好プレーで1点差に迫られてもいつもの笑顔で応じ、最後バック対バックの打ち合いを制して勝ち切り、右手拳を何度も振ります。
メシュレフ選手、強かったです。早田ひな選手はいろんな技術を試しながらもしっかり勝つことをテーマにしていた印象です。
ハイライト。
試合結果を伝える記事。
Round 16(3回戦)
フランスの袁佳楠(ユアン・ジアナン)選手との対戦でした。WTTスターコンテンダーリュブリャナで0-2から逆転勝ちしています。その時の経験を活かした対策練習の成果が問われる試合になりました。
第1ゲームは苦戦しましたが、第2ゲーム以降は対応してしっかり勝ちました。
- 第1ゲーム、袁佳楠選手のボールに合わせられず2-6と出遅れますが、修正して7-7で追い付きます。8-10と先にゲームポイントを握られますが、攻めたツッツキでミスを誘って9-10、前回対戦時に苦労したロングサーブをフォアハンドで撃ち抜いて10-10とします。11-11から2本、フォアハンドを撃ち抜いて決め、13-11でこのゲームを取ります。石田コーチの咆哮がコートに響きます。明らかに前回対戦時とは違います。
- 第2ゲーム、打ち返されて失点することはあっても、前回対戦時に見られたオーバーミスやネットミスは少なく、早田選手がリードを広げる展開になります。良く声が出ていて、絶叫が石田コーチの咆哮と何度もシンクロします。危なげなく11-6でこのゲームも取ります。
- 第3ゲーム、もはや袁佳楠選手は苦手なタイプではなくなった印象で、しっかり試合をコントロールします。技術選択にも余裕を感じます。11-8でこのゲームも取って、ゲームカウントを3-0とします。
- 第4ゲーム、流れをつかんで10-4でマッチポイントを握ります。今大会初めてトマホークサーブを2本試して失点します。最後は両ハンドで袁佳楠選手を振り回し、11-6で勝ち切ってストレート勝利を手にしました。袁佳楠選手を完全に攻略したと言っていいでしょう。
前回対戦(初対戦)時は袁佳楠選手のボールをバックハンドで思うように処理できませんでした。特に投げ上げロングサーブはボロボロでした。今回もたくさん打ち込まれましたが問題なくレシーブできており、対策練習を入念に行ったことは想像に難くないです。
レシーブに苦労しなくなったので、狙い通りの組み立てが可能になり、試合をコントロールできました。パリオリンピック本番前に対戦できて本当に良かったです。この試合が初戦だったらと思うとゾッとします。
ハイライト。
試合後のインタビューで語ったこと。
100対0でアウェーになることはわかっていたので、選手と1対1で勝負するという気持ちで入っていって、最後までその気持ちを切らさずに4対0で勝てたので良かったなと思います。1ゲーム取られてもおかしくない状況は、今日の二試合ともあったんですけど、そこで最後まであきらめず、自分自身がやれることを最大限にできてとれたゲームでした。
明日はそう簡単にはいかないと思うんですけど、しっかり戦術だったり、体力面でも回復できるように努めていきたいなと思います。(準々決勝の北朝鮮の選手について)組み合わせを見た時に当たる可能性があるのはわかっていたので、びっくりもしていないですし、そこと当たるんだという気持ちで何日間も過ごしてきている。あとは目の前の試合をやるだけだと思うので、明日試合をしてみて自分が戦術を変更しながら勝ち切れるように、柔軟な頭を持って試合に臨みたいなと思います。
試合結果を伝える記事。
袁佳楠選手はフォア面が表ソフトの異質型ですが、その対策練習を木原美悠選手にお願いしたそうです。
前回対戦で苦戦した相手に快勝できた要因に、補欠として同行する木原美悠(木下グループ)の献身もある。木原はバック表だが、ユアンと同じフォア表に戦型を変えて練習相手を務めてくれたという。早田も「木原選手がめちゃくちゃ器用なので。1時間みっちり、自分の戦型じゃないのに練習してくれて。本当にサポートとしてありがたいなって感じました」と感謝した。
これも含めて日本チームのサポートに感謝です。
準々決勝
北朝鮮のピョン・ソンギョン選手との対戦でした。右シェーク裏裏ドライブ型、初対戦です。WTTシリーズに出場したことはありませんが、2022年アジア競技大会で平野美宇選手を4-2で下している実力者です。
R16でA・ディアス選手と対戦し、0-3から逆転勝利しています。
3-1からフルゲームに持ち込まれる苦しい展開でしたが、しっかり勝ち切りました。
- 第1ゲーム、早田選手はピョン選手のボールにすぐ対応したのに対し、ピョン選手はタイミングが合わないようでミスが多いです。危なげなく11-5でこのゲームを取ります。
- 第2ゲーム、精度の高いプレーでリードを保つ展開になります。早田選手は良く声が出ています。前かがみになりがら絶叫する時は強いです。このゲームも11-5で取ります。
- 第3ゲーム、早田選手のボールに慣れてきたのかピョン選手に打ち込まれ、3-7と大量リードを許します。ピョン選手はラリー力が非常に高いです。勝負どころでフォアハンドにミスが出て8-10と先にゲームポイントを握られます。打ち合いを2本制してデュースに持ち込みますが、不運なエッジで13-14とされた後、強烈なバックハンドを打ち抜かれ、13-15でこのゲームを落とします。
- 第4ゲーム、ピョン選手のプレーが良くなるのと同時に早田選手にミスが増えて5-5まで競ります。打ち合いを制して11-8でこのゲームを取ってゲームカウントを3-1とします。
- 第5ゲーム、早田選手が無理に決め球を打とうとしてミスになることが増え、リードを許す展開になります。またピョン選手が勢い付いて攻撃力を増します。恐ろしい選手です。追い上げて9-9としますが勝負どころでミスが続いて9-11で落とします。
- 第6ゲーム、フルゲームにはしたくないところ、自滅に近い形で失点を重ねます。そこでその打ち方しなくても、というプレーが目立ちます。悪い流れのまま4-11でこのゲームも落としてしまいます。
- 最終第7ゲーム、レシーブ1本目から絶叫します。ピョン選手の強打を避けつつ我慢のラリーを続ける戦術に変更したのが功を奏し、リードを保つ展開になります。8-4では久しぶりにストレートコースにエースボールを打ち込んで右手拳を掲げます。9-5で強烈なバックハンドカウンターを喰らいタイムアウトを取ります。タイムアウト明け9-6でサーブの場面、フォアハンドでミドルを連続で攻めて決め、マッチポイントを握ります。世界中の早田ファンが固唾を呑んで見守る中、回転量の多いボールをピョン選手が打ち返せず、11-6で勝ち切って準決勝進出を決め、ひなスマイルを炸裂させます。
第7ゲームで戦術転換して勝ち切ったところは流石でした。第6ゲームまでの戦い方のままだったら負けていてもおかしくなかったです。ピョン選手の対応力の高さは驚異的でした。
ハイライト。
試合結果を伝える記事。
準々決勝の重み
準々決勝で負けるとメダルへの望みは絶たれてしまいます。勝つと準決勝(メダル決定戦)に進出できます。準決勝で勝つと銀メダル以上が確定し、決勝で金メダルを賭けて、反対の山を勝ち上がってきた選手と戦えます。準決勝で負けると銅メダルを賭けた3位決定戦に回ります。
つまり、準々決勝に勝つとメダル獲得のチャンスが2度あるということです。
準決勝
孫穎莎選手との対戦でした。これまで15回対戦して一度も勝ったことがありません。
孫穎莎選手が強すぎるのと、早田ひな選手のコンディションが100%でなかったことで完敗でした。
- 第1ゲーム、孫穎莎選手のサーブに苦しめられ、甘くなって打たれるかレシーブミスになります。良い展開を作れることもありますが、孫穎莎選手が完璧過ぎてリードされる展開が続きます。圧倒される形で6-11でこのゲームを落としてしまいます。
- 第2ゲーム、厳しく攻めないと孫穎莎選手から得点するのは難しいのですが、それがミスになってしまいます。対戦回数が多い孫穎莎選手のサーブ・レシーブに苦労するのに対し、孫穎莎選手は早田選手のサーブを一発で撃ち抜きます。通用する技術も出せましたが、8-11でこのゲームも落とします。
- 第3ゲーム、早田選手のサーブがほぼ効かないため有利な展開を作れません。逆に孫穎莎選手は早田選手のサーブを研究し尽くしているようで、全く苦にしません。また、早田選手にはらしくないミスが目立ちます。このゲームも8-11で落とし、後がなくなります。
- 第4ゲーム、孫穎莎選手に圧倒される形で2-11で落とし、ストレートで負けてしましました。
早田ひな選手は昨日の準々決勝で左腕を痛めてしまい、痛み止めを服用し、手首から腕にかけてテーピングして試合に臨みました。らしくないミスが多かったのはその影響でしょう。
ハイライト。
準決勝後、3位決定戦に向けて。
試合結果を伝える記事。
シングルスのメダル獲得を目標にしてきたオリンピック、その3位決定戦には今の状態で臨むしかありません。少しでも痛みが和らいで、本来のプレーに近付けるよう祈りました。
【#取材班が現場から】#卓球 #早田ひな 選手
女子シングルス準決勝で敗れ3位決定戦に
目についた左腕の黒いテーピング
試合後万全な状態でないことを明かしました
それでもメダル獲得へ
「サポートしてくれる人の思いに応えたい」
各競技見どころ↓https://t.co/5S52HtXWui#パリオリンピック2024 pic.twitter.com/Ez9JJBLsTw— NHKスポーツ (@nhk_sports) August 2, 2024
3位決定戦
銅メダルを賭けた戦いです。申裕斌選手との対戦でした。準決勝で陳夢選手に敗れて3位決定戦に回りました。
接戦を制して勝ちました。勝利した瞬間、床に崩れ落ち涙が止まりませんでした。
- 第1ゲーム、接戦で6-6まで競りますが、申裕斌選手に攻め込まれて7-10とゲームポイントを握られます。そこから9-10まで追い上げますが、最後バックハンドがオーバーミスになって9-11でこのゲームを落とします。早田選手は精度はともかくバックハンドも振れており、準決勝よりも状態は良さそうです。
- 第2ゲーム、バックハンドの精度が低いものの、1本ずつ得点できる方法を探しながらのプレーが続きます。早田選手は良く声が出ているし、いつも通り笑顔を見せます。点差が開かない展開が続きますが9-9からフォアハンドで攻めて先にゲームポイントを握ります。石田コーチの咆哮がコートに響きます。不運なエッジでラリーを落としデュースに持ち込まれ、バックでミドルを攻め合うラリーを落として10-11と逆転されます。このゲームを落とすと流れを渡してしまうところ、フォア、バック、バック、フォアと両ハンドを振って追い付きます。これだけバックハンドを振れるなら何とかなるかも知れないと思いました。11-11からは苦しめられてきたミドルへのロングサーブを読み切り、回り込みフォアハンドドライブを撃ち込み右手拳を何度も振ります。最後サーブからのラリー戦、両ハンドを振って打ち勝って13-11でこのゲームを取り返し、前かがみになりながら絶叫します。
- 第3ゲーム、銅メダル決定戦にふさわしい緊張感のあるプレーが続きます。後半ミドル攻めに苦しみ7-10とゲームポイントを握られます。フォアハンドでコーナーを突いて8-10、フォア側へのロングサーブでエースして9-10と追い上げます。このゲームを取りたい申裕斌選手はタイムアウトを使います。このタイムアウトで早田選手はもう1本あるサーブについて石田コーチと相談できました。フォア前へのサーブからの展開でネットに触れるボールがあり10-10と追い付きます。早田選手らしい柔らかいプレーで11-10とし、サーブ3球目を身体を折り畳みながらフォアハンドで決めて5連続得点で12-10とします。このゲームを逆転で取れたのは大きかったです。
- 第4ゲーム、接戦になりますが早田選手の動きは良く、予備知識なしでこのゲームだけ見たら左腕にテーピングはあるけどいつもの早田選手だと思うようなプレーです。7-5で難しいラリー戦を制して右手拳を突き上げます。8-5からは激しい打ち合いを制して絶叫しながら1回転します。つかんだ流れを渡さないまま11-7でこのゲームも取ってゲームカウントを3-1とします。
- 第5ゲーム、接戦で点差が開かない展開が続きます。9-9からフォア側に出したロングサーブをカウンターされて9-10になりますが、バックハンドを振ってラリー戦を制しデュースにします。早田選手がチキータをネットミスしたのに対し、申裕斌選手はチキータを決めて10-12でこのゲームを落とします。ゲームカウントは3-2に。
- 第6ゲーム、利き腕を怪我しているとは思えない、いつも通りのプレーでリードを広げます。3-2から4連続得点して4回絶叫します。銅メダルを賭けて戦っているので当然です。ラリー戦を3連続で落として7-5とされ、タイムアウトを取ります。8-6からのラリー戦ではラッキーなネットインがあって9-6になります。卓球の神様がちょっと力を貸してくれた1本でした。9-7からバックハンドでコースを突いて10-7とし静かに拳を握ります。世界中の早田ファンがこのゲームで決めてくれと願う中、(エースされたことのあるフォアサイドへの)ロングサーブのレシーブ強打がネットにかかります。時間が一瞬止まったように見えた後、早田選手は顔を手で覆いながらその場に崩れ落ちます。幼い頃から憧れていたオリンピックの舞台で(目指していた色ではないけれど)メダルを獲得し、永年の努力が報われた瞬間でした。
本当にどちらが勝ってもおかしくない試合でした。申裕斌選手はプレー内容も負けた後の振る舞いも素晴らしかったです。利き腕の痛みを注射で抑えている状態で臨んだ銅メダル決定戦で、申裕斌選手(も肩に痛みがあるようでしたが)に勝てて本当に良かったです。ボロボロだった準決勝からここまで戻すのに尽力頂いた、全ての関係者に感謝します。
この試合は僕にとって生涯忘れられないものになりました。
ハイライト。
勝利した瞬間、床に崩れ落ちて涙が止まりませんでした。
今大会恒例の表彰式での自撮りシーン。みんな最高の笑顔。
試合結果を伝える記事。
試合後のインタビューで今の気持ちを聞かれて答えたこと。
おとといの試合で腕を痛めてしまって、昨日はそのギャップで自分の現実を全然受け入れられないままプレイしてて、でも今日も練習の時は同じような感じ
だったんですけど、最後ドクターに注射打ってもらって、そしたらもしかしたら行けるかもっていう感覚まで戻ってきたので、もう自分を信じて最後まで戦うしかなかったです。もう本当に試合入る5分前まではできることがもう自分が100%できるとしたらもう20%30%の力をどうやって出して戦うかっていう感じだったので、まそこからその5分でその5分前のその注射で自分の感覚が100%ぐらいに戻ってきてそっから後悔しないようにもう1本1本1ゲーム1ゲーム進んでやってました。
出典:試合後のインタビュー
試合後のインタビューで「この銅メダル、早田さんにとってはどんな銅メダルでしょう?」と聞かれて答えたこと。
もちろん金メダルを目指してたんですけど、まさか神様にこんなタイミングでわりされるとは思わなくて、でもJOCの方だったり日本の皆さんが本当に最後まで支えて下さって、私がプレイできるところまで持ってきてくれたので、どんな結果になっても最後までやり続ける、そしてメダルを皆さんに見せられたらいいなっていう気持ちで戦いました。
出典:試合後のインタビュー
試合後に石田コーチが語ったこと。
「奇跡です。本当に努力が報われて良かった。金メダルとはいかなかったが、その価値に値すると思う」と話したうえで、「準々決勝まではやっぱりすごいな、楽しいなだったが、左腕の痛みが出て急にまずい、まずいとなって、これはもうだめだ、どうしようってところからのメダル獲得。世界一のジェットコースターに乗ってるみたいな感じ」
準々決勝後の左腕の状態は、試合に出られるものではなかったようです。
「けがをした時は部屋に戻っても1人でお風呂も入れない、何も左手が使えない、そしてドライヤーとかも何もできないっていう状況の中で、いろんな方に支えていただいた。準々決勝の後はもう朝4時までケアしてもらった。本当にみなさんができることを全てやってくれて、ここまで戻ってくることができた。もちろん準決勝、あんな試合(0―4で敗戦)になってしまったのはすごく悔しかったですけど、この状況で銅メダルを取れたっていうのは、金メダルを取るよりも価値がある銅メダルだなと思います。」
「(東京五輪からの)3年間の中で、何かの行動か、何かが悪かったから、ここで神様に意地悪されたのかなって。何が原因かはちょっと私は分からないですけど、何かが悪かったんだろうなっていうのは思った。でも、逆に言うと、まだ乗り越えられる試練をある意味、与えてくれたのかなと思った。きょうもほとんど試合前は練習できないような状況でしたけど、やるべきことは最後までやり切りたいと思ってましたし、最後までどんなことになっても諦めずにやると。周りの方がもう本当に必死に動いてくださってた。もうそういった方のために、最後までコートには立ち続けたいなっていうのは思ってました。」
引用:棄権の危機「1人でお風呂も入れない、何も左手が使えない、ドライヤーもできない」苦境はね返した早田ひな 女子シングルスで涙の銅メダル【パリ五輪】
試合後のバックステージでのインタビュー。
その中で語ったこと。
表彰台に登れたこと本当に奇跡としか言いようがないですし、もう同メダルでももう十分本当に十分な結果だったなって思います。
このような状況でメダルを獲得できたのは本当にすごい自信になりましたし、もうすごいなんていうかな頑張ってきた成果がギリギリでしたけど出たなって思ったので、まあ金メダルを取るにはやっぱりこうやって神様に意地悪をされないように、やっぱり何か自分自身の行動を変えていかなきゃいけないですし、やっぱりそれに値した選手がやっぱ金メダルを取ると思うので、やっぱ後はこう次の目標に向けてまたイチからじゃないですけど頑張っていきたいです。ありがとうございました。
石田コーチ「奇跡です」「僕は100%諦めてました」。
試合前練習の時点でも痛みがあり厳しい状況だったというが、試合直前に快方に向かったという。「最後に治療してもらってる時に『ちょっと良くなったかも』って言って。信じられないです。それまで2時間練習を見てましたけど、とりあえず涙が出ないことを自分で我慢する。(自分に)涙を出すなと。ひながあんだけ笑顔で練習して諦めずにやっているから、僕はもうとにかく涙を出すなって思ったぐらいの練習しかできなかったんです」と振り返り、またほおが光る。
石田コーチは「この10年見てきて、こんな状況でメダルを取れるってほんとにあるんだなって。僕は100パーセント諦めてました。本当に。あとは、ひなの気持ちを切り替えさせてあげたらいいかな、とか考えてたんで。奇跡です」とまな弟子の奮闘を喜んだ。
引用:卓球と真摯に向き合い続けた早田ひなに「パリの奇跡」 試合開始直前に左手首が快方に向かう 石田大輔コーチ「こんな状況でメダルを取れることがあるんだな」【パリ五輪】
表彰式後のバックステージでのインタビュー。必見です。
メダリスト会見で銅メダル獲得について語ったこと。
「自分の中では準決勝でどちらかの選手に勝って、決勝に行ったりとか金メダルを目指してやっていたので、ここにいることはもちろんうれしいですけれども、でも悔しさも半分はあります。」
「この2日間の状態でここの3番目にいられることが、まず奇跡だったと思うので、そういう面では最後頑張り続けた結果、いろんな方にサポートしていただいた結果、この2人と一緒に表彰台に上がることができてうれしく思います。」
メダリスト会見で団体戦について語ったこと。
「まだ腕の状態がどうなっているのか、まだ分からないので今日と明日しっかり治療に専念して。」
「団体戦は1からになっていくので、張本選手と平野選手のパフォーマンス、自分たちが出せる力を出して、決勝まではいろんなプレッシャーがあると思います。もし決勝に行けたらもう1度(中国チームに)チャレンジするという気持ちを持って、強い気持ちをもって3人で楽しく頑張りたいです。」
団体戦:準優勝(銀メダル)
シングルス代表の二人に張本美和選手を加えた三人で戦います。
オリンピックの団体戦だけ第1試合がダブルスになっており、このダブルスが勝敗に大きく影響すると言われています。そしてダブルスに出ない選手が残るシングルスの最大2試合に出るため「2点使い」と表現されます。
日本チームは早田ひな選手を2点使いし、ダブルスは平野美宇選手と張本美和選手の「みうみわペア」の起用が有力視されていました。が、早田ひな選手がシングルスの準々決勝で利き腕を怪我してしまったため、起用方法はちょっと分からなくなりました。対戦チームによって変えてくることも十分考えられます。
日本チームは第2シードなので決勝まで中国とは当たりません。そしてドローの結果、強敵の韓国は中国側の山に入りました。
引用:テレ東卓球情報のXポスト
団体戦の見どころ。
日本チームは決勝に進んで中国と対戦しましたが、中国に勝つにはまだ足りないことが多く、準優勝、銀メダルでした。
Round 16(1回戦)
ポーランドとの対戦でした。
次のオーダーでした。
- 早田ひな/平野美宇 vs バヨル/ベルゴス
- 張本美和 vs A・ベングジン
- 平野美宇 vs バヨル
チームは3-0で勝ちました。(おそらく)狙い通りに早田ひな選手への負担を最小限にしつつも、チームが快勝するというこれ以上望めない結果が得られました。
試合結果を伝える記事。
早田ひな選手の怪我の状態について、渡辺監督が語ったこと。
「少しずつ改善の方向にはいっている。完全に痛みが取れるということは…」と説明。左手首付近に炎症があるようで、ドクターの初見では「痛みが取れるまでは2~3週間はかかるということだった」
引用:早田ひな 負傷の左腕は「痛みが取れるまで2~3週間かかる」渡辺監督が現状を説明
第1試合
ポーランドはバヨル/ウィエルゴスのエースペアで臨んできました。渡辺監督は早田ひな/平野美宇の「みうひなペア」を起用しました。WTTコンテンダーアルマトイ2022で優勝して以来のペアリングです。
接戦を制して勝ち切ることができました。良かったです。
- 第1ゲーム、みうひなペアが流れをつかんでリードを広げる展開になります。二人とも動きが良く、長いブランクを感じさせません。危なげなく11-5でこのゲームを取ります。
- 第2ゲーム、ポーランドペアの逆襲にあい、リードを広げられる展開になります。ポーランドペア、強いです。失った流れを引き戻せず、5-11であっあり落としてしまいます。
- 第3ゲーム、みうひなペアがリードを保つ展開が続き、10-7でゲームポイントを握ります。ポーランドペアに打ち込まれ1点差まで詰め寄られますが、11-9で逃げ切ります。
- 第4ゲーム、接戦で点差が開かない展開が続きます。10-9でマッチポイントを握りますが、デュースにされます。このゲームで決めたいところ、台上プレーで11-10とし、最後サービスエースで勝ち切りました。
ハイライト。
試合後のインタビュー。
第2試合
張本美和選手とA・ベングジン選手の対戦でした。
快勝でした。張本美和選手は仕上がりが良く、オリンピックの初戦を楽しみながらプレーしているようでした。
ハイライト。
試合後のインタビュー。
第3試合
平野美宇選手とポーランドのエース、バヨル選手との対戦でした。
平野美宇は仕上がりが良く、バヨル選手を寄せ付けませんでした。
ハイライト。
試合後のインタビュー。
準々決勝
タイとの対戦でした。R16で地元フランスとのマッチカウント3-2、フルゲームデュースの激戦を制しています。
次のオーダーでした。
- 早田ひな/平野美宇 vs スターシニー/オラワン
- 張本美和 vs ジニパ
- 平野美宇 vs オラワン
チームは3-0で勝ちました。初戦に続き、狙い通りに早田ひな選手への負担を最小限にしつつも、チームが快勝するというこれ以上望めない結果が得られました。
試合結果を伝える記事。
渡辺監督によると、団体戦の前に木原美悠選手との交替も「頭によぎった」そうです。当然ですよね。
女子日本代表の渡辺監督は、団体戦が始まる前に補欠の木原美悠(木下グループ)と早田の入れ替えについて、「少しは(頭を)よぎりました」とした上で、「でも、本人の出る意思が強かった」と説明した。
引用:4強入り卓球女子の渡辺監督 団体前の早田と補欠・木原の入れ替え「少しよぎった」もエースの出場意思尊重
早田ひな選手は試合後のインタビューで左腕の状態について、最悪の状態は脱したが100%にはまだ遠いと表現していました。3位決定戦直前に注射した痛み止めについては、団体戦では使用していないとのことです。
治療に時間をかけており、前日の1回戦後も4~5時間をケアにあてた。ただ、シングルス3位決定戦の直前に打った痛み止め注射は、団体戦前には使用せず。「いろんなリスクが伴うので。飲む痛み止めだけで、注射は打っていないです」と理由を口にした。
泣いても笑っても残り2試合。日本女子のエースは「腕がどんな状態であれ、目指すところは3人とも金メダルなので。3人で頑張っていけたら。私は頑張ることが一個増えちゃったけど、それが、この立場でやる役目だと思う。結果でも恩返しをできたら」と覚悟を示した。
引用:早田ひな「腕がどんな状態であれ…」悲願の金メダルへ覚悟 痛み止め注射は「リスクが伴うので」使用せず
次も試合後のインタビューから。
5分がやっとだった練習は、1時間できるようになった。しかし、練習の入りは通常、試合の1時間半前だが、この日は4、5時間前。治療、アップ、テーピング巻き直しなどに時間はかかる。100%であるはずはない。
「金メダルという目標があるので、痛みだって耐えられます。めげていられない。いろいろサポートしてくれた方にも、結果で恩返しできたらいいなと思います」
第1試合
タイはスターシニー/オラワンのエースペアで臨んできました。渡辺監督は初戦に続き、早田ひな/平野美宇の「みうひなペア」を起用しました。
みうひなペアはR16より連携・攻守の組み立てが良くなっており、快勝でした。
- 第1ゲーム、6-6まで競りますが終盤失点を抑えて11-7でこのゲームを取ります。平野選手は仕上がりが良く、まだ100%ではない早田選手をしっかりアシストします。
- 第2ゲーム、6-6まで競りますがそこから流れをつかんで5連続得点し、11-6でこのゲームも取ります。みうひなペア、この夢のコートで試合できることが楽しくてしょうがない様子です。
- 第3ゲーム、みうひなペアがリードを保つ展開になります。危なげなく11-5で勝ち切りチームに良い流れを引き込みました。
早田ひな選手、R16よりバックハンドが振れるようになってきました。この試合も平野美宇選手の献身的なプレーに大いに助けられた印象です。
ハイライト。
試合後のインタビュー。
第2試合
張本美和選手とジニパ選手との対戦でした。
第1ゲームはデュースになりましたが、しっかりストレート勝利を収めました。
ハイライト。
試合後のインタビュー。
第3試合
平野美宇選手とオラワン選手との対戦でした。
平野美宇選手は仕上がりが良く、タイのエース選手を寄せ付けることなくストレート勝利でした。
ハイライト。
試合後のインタビュー。
準決勝
ドイツとの対戦でした。ハン・イン選手が怪我でパリオリンピックに出場できず、シングルスに出場したミッテルハム選手が怪我で団体戦に出場できない厳しい状況の中、代わって出場した選手の活躍により勝ち上がってきました。準々決勝では(誰もが警戒する)インドを倒しており、日本としてはドイツが勝ち上がってくれて良かったというのが正直なところでしょう。
次のオーダーでした。
- 早田ひな/平野美宇 vs シャン・シャオナ/ユアン・ワン
- 張本美和 vs カウフマン
- 平野美宇 vs ユアン・ワン
- 張本美和 vs シャン・シャオナ
チームは3-1で勝ちました。チーム全員でつかんだ勝利でした。これで決勝進出、銀メダル以上が確定しました。
試合結果を伝える記事。
渡辺監督が早田ひな選手の状態について試合後に話したこと。
「徐々に良くなってきています。治療やケアもすごく丁寧に熱心に、そこまでやるのかというくらい取り組んでいます。今日は選手村に帰ったら治療に行くと言っていました。JOCさんがすごくバックアップしてくれて、今回は3試合ともトレーナーとドクターがついてきてくれました。本当にすごく安心して戦えています。」
決勝戦のオーダーについては、当然のことながら、決めていないと話しました。
「早田選手を温存しながら決勝に上がれました。決勝のオーダーはまだ決めていませんが、あと1試合ですから総力戦で悔いが残らない戦いをしたい。」
第1試合
早田ひな/平野美宇ペアとシャン・シャオナ/ユアン・ワンペアの対戦でした。
- 第1ゲーム、みうひなペアが仕上がりが良く、精度の高いプレーでリードを広げる展開が続きます。危なげなく11-3でこのゲームを取ります。
- 第2ゲーム、攻撃の組み立て、技術選択が良く、ドイツペアに付け入る隙を与えることなく11-3でこのゲームも取ります。
- 第3ゲーム、追い込まれたドイツペアが思い切り攻めてくるようになり、ユアン選手に打ち込まれて失点を重ねます。ドイツペア、強いです。6-11でこのゲームを落としてしまいます。この流れは断ち切らないといけません。
- 第4ゲーム、接戦で点差が開かない展開が続きます。8-8まで競りますが、最後勝負どころで失点を抑えて11-8で勝ち切り、勝負を左右する第1試合を取りました。
この試合、平野美宇選手の好プレーに何度も救われました。流れ的に第4ゲームを落としていたら危なかったですね。勝てて良かったです。
ハイライト。
試合後のインタビュー。
第2試合
張本美和選手とカウフマン選手との対戦でした。カウフマン選手は今大会絶好調です。
- 第1ゲーム、カウフマン選手のYGサーブに手こずり、思い切りの良い両ハンド攻撃に劣勢を強いられます。4-8と大量リードされたところから追い上げますが、最後までYGサーブに対応できずに9-11で落としてしまいます。
- 第2ゲーム、張本選手にらしくないミスが目立つのに対し、カウフマン選手はコートで躍動し声も良く出ています。リードを保たれたまま8-11でこのゲームも落としてしまいます。
- 第3ゲーム、失った流れを取り戻せないままリードを許す展開が続き、8-11でこのゲームも落として敗戦となりました。マッチカウントは1-1に。
最後までカウフマン選手のYGサーブに苦労し、試合をコントロールすることができませんでした。カウフマン選手、強すぎました。
ハイライト。
第3試合
平野美宇選手とユアン・ワン選手との対戦でした。
- 第1ゲーム、いつもの平野選手らしいプレーでリードを保つ展開になります。ユアン選手の追い上げを振り切って11-7でこのゲームを取ります。
- 第2ゲーム、接戦で5-5まで競りますが、そこから流れをつかんで11-6でこのゲームも取ります。
- 第3ゲーム、点差の開かない展開が続いて7-7まで競ります。10-7でマッチポイントを握ってから1点差まで追い上げられてタイムアウトを取ります。最後レシーブが浮いてしまいますが、ユアン選手のフォアフリックがミスになって11-9で勝ち切り、チームとして落とせない1点を取り返しました。
向かってくるユアン選手を抑えてのストレート勝利で、チームに流れを引き寄せました。
ハイライト。
試合後のインタビュー。
試合結果を伝える記事。
第4試合
張本美和選手とシャン・シャオナ選手との対戦でした。初対戦です。
- 第1ゲーム、シャン選手のボールに対応できず、アンラッキーなネットインもあって2-7と大量リードを許します。そこから修正して得点するごとに動きも良くなり、11-8でこのゲームを取ります。このゲームを逆転で取れたのは大きかったです。
- 第2ゲーム、競った展開が続きますが後半抜け出して11-5でこのゲームも取ります。
- 第3ゲーム、流れをつかんでシャン選手を圧倒し、11-0で勝ち切ってチームの決勝進出を決めました。
勝利した瞬間、重圧から解放されたのでしょう、涙をこらえることができませんでした。その張本美和選手をハグで祝福する平野美宇選手と早田ひな選手の笑顔が最高でした。
ハイライト。
試合後のインタビュー。
試合結果を伝える記事。
決勝
中国との対戦でした。圧倒的な強さを誇る絶対王者です。
次のオーダーでした。
- 早田ひな/張本美和 vs 陳夢/王曼昱
- 平野美宇 vs 孫穎莎
- 張本美和 vs 王曼昱
渡辺監督はオーダーを変えてきました。でも最強中国には勝てず、チームは3-0で負けました。それでもすばらしい銀メダルです。
表彰式。
表彰式後のインタビュー。
試合結果を伝える記事。
メダリスト会見。早田ひな選手のみ。メダリスト会見のフル動画をずっと探しているのですが、見つからないです。
第1試合
早田ひな/張本美和ペアと陳夢/王曼昱ペアとの対戦でした。早田ひな/張本美和ペアはほとんど組んだことがありません。この起用にはおどろきました。
あと一歩のところまで迫りましたが、惜しくも負けてしまいました。
- 第1ゲーム、みわひなペアが積極的攻撃で流れをつかみ、リードを保つ展開が続きます。早田選手はバックハンドも良く振れています。8-4とリードしたところから逆襲にあい、8-8と追い付かれますが、攻め続けて11-9でこのゲームを取ります。
- 第2ゲーム、接戦で6-6まで競りますが、みわひなペアにミスが続いて6-11でこのゲームを落とします。
- 第3ゲーム、接戦で6-6まで競ります。みわひなペアは攻撃的でコンビネーションが良く、二人の良さが出ています。そこから流れをつかんで引き離し、11-6でこのゲームを取り返します。みわひなペア、3時間程度しか練習していないとは思えないです。
- 第4ゲーム、中国ペアの逆襲にあい、リードされる展開になります。流れを引き戻せず、6-11で落としてしまい、ゲームカウントは2-2になります。
- 最終第5ゲーム、5-5まで競りますが、攻撃的姿勢を貫いて流れをつかみ、9-5とリードします。ところがここから中国ペアがその恐るべき実力を見せて9-10と逆転でマッチポイントを握られます。激しい打ち合いを制してデュースに持ち込みますが、惜しくも10-12で負けてしまいました。最後の1、2点を取らせてくれないのが中国トップ選手です。でも素晴らしい戦いぶりでした。
みわひなペアがオリンピックの決勝で、中国ペア相手にこれだけの攻撃的プレーを貫けることが分かったのは大きな収穫でした。今後に期待してしまいます。
ハイライト。
試合後のインタビュー。
第2試合
平野美宇選手と孫穎莎選手との対戦でした。
- 第1ゲーム、平野選手が流れをつかんでリードを広げる展開になり、7-1と大量リードします。そこから孫穎莎選手の逆襲にあい、9-9で追い付かれます。10-9と先にゲームポイントを握りますが、強烈なレシーブエースを厳しいコースに決められデュースになります。惜しくも11-13でこのゲームを落としてしまいます。
- 第2ゲーム、孫穎莎選手がリードを保つ展開が続きます。後半平野選手にミスが続いて6-11でこのゲームも落とします。
- 第3ゲーム、ラリー戦で打ち負けることが多くリードを許す展開が続きます。自分の得意な展開に持ち込めず、6-11でこのゲームも落として敗戦となりました。
負けはしましたが、最後まで攻め続けました。孫穎莎選手に大舞台で勝つには、WTTシリーズで何回かに1回は勝てるぐらいになっておかないと難しいと感じました。
ハイライト。
試合後のインタビュー。
第3試合
張本美和選手と王曼昱選手との対戦でした。
- 第1ゲーム、あらゆる技術を駆使して得点を重ね、10-7と先にゲームポイントを握ります。10-10とデュースに持ち込まれますが、激しい打ち合いを制して14-12でこのゲームを取ります。
- 第2ゲーム、接戦で点差が開かない展開が続きます。9-10とゲームポイントを握られますがデュースに持ち込みます。デュースになってからの王曼昱選手は強く、10-12でこのゲームを落とします。
- 第3ゲーム、王曼昱選手に対応されるようになり、リードを許す展開が続きます。7-11でこのゲームも落とします。
- 第4ゲーム、王曼昱選手がリードを保つ展開が続き、8-11で落としてしまい、悔しい敗戦になりました。チームは0-3で負けました。
この夢の舞台で王曼昱選手と対戦して負けた経験は、張本美和選手をさらに強くしてくれるはずです。
ハイライト。
試合後のインタビュー。
まとめ
混合ダブルス
はりひなペアは歴史的逆転で第2シードを得ていたため、決勝まで世界最強の王楚欽/孫穎莎ペアと当たらず、そしてドローにより強敵の林鐘勳/申裕斌ペアは反対の山に入りました。台湾ペアも反対の山に入ったため決勝まで行きやすいと思われていました。
ところが初戦で対戦した北朝鮮ペアが強くて負けてしまい、悔しい初戦敗退(ベスト16)でした。
シングルス
早田ひな選手は準々決勝で北朝鮮のピョン・ソンギョン選手とのフルゲームの激戦を制した際に左前腕を痛め、準決勝の孫穎莎戦は本来の力が出せないまま完敗しました。3位決定戦では試合開始5分前に打った注射が効いて左手の感覚を戻すことができ、申裕斌選手に勝って銅メダルを獲得しました。
早田ひな選手は試合後のインタビューで「私の中では金メダルより価値がある銅メダル」と話していました。
痛み止めの注射を打ち、左腕にテーピングをぐるぐる巻いた状態で強敵の申裕斌選手に競り勝てたのは奇跡でした。この3位決定戦は僕にとって生涯忘れることのできないものになりました。
団体戦
左腕の怪我が癒えない状態で臨んだ団体戦、怪我の治療でも試合でも仲間に助けられながら戦い抜くことができました。身体への負担が少ないダブルス起用に応えて「みうひなペア」で結果を出し決勝に進出しました。決勝の中国戦では「みわひなペア」でフルゲーム・デュースまで行きましたが勝たせてもらえず、チームは0-3で敗れて準優勝、銀メダルでした。
チームが目指していた金メダルには届きませんでしたが、素晴らしい銀メダルでした。
大会終了後
怪我の状態について
こちらの記事によると、決勝戦後のインタビューで、怪我した利き腕は8~9割まで回復したとのことです。
試合中に腕にまかれていたテーピングの量も、試合後の痛々しかった包帯も、時間の経過に伴って減っていたのが分かりました。しっかり治して、次の大会では100%の早田がコートで躍動する姿を見せて下さい。
9月9日からはWTTチャンピオンズマカオ2024(早田ひな選手には出場が強制される、回避するには医師の診断書が必須)が開催されます。この大会に間に合うといいですね。
ロスオリンピックも目指します
早田ひな選手は4年後のロスオリンピックも目指すと明言しています。
パリの地での戦いを胸に、視線は2028年ロサンゼルス五輪に向いている。「4年間さらに自分自身と向き合い続けられるかどうかは自分との勝負だと思う。ある意味、銀と銅で神様が終わらせてくれたのかなと。次で金を取るために、私に試練を与えているのかなと思う」と悲観する様子はない。
絶対女王撃破へ、エースは「パリで忘れ物をした金メダルを取りに帰れるように、ロス五輪まで自分をさらに追い込んでいきたい」と気合十分。金メダルの夢をあきらめるつもりはない。
また、こうも話しています。いつも感謝の気持ちを忘れません。
「好きな卓球ができるのは、当たり前じゃない、と思っています。そこを感謝し、4年後のロス(五輪)に向け、突っ走っていきたいです。このタイミングで腕をケガするとは思わなかったですけど、これがあったから人の暖かさや思いを感じました。自分ではなく、誰かのために戦いたい、と再確認できて、人として成長させてくれたオリンピックだったなって思います。」
孫穎莎選手と約束を交わしたそうです。
「孫穎莎選手と次への約束も交わしたので、そこをしっかり実行できるように。次の大会でもどんどん当たっていくとは思うんですけど、自分の最後の壁を超えられるように頑張りたいです。」と4年後のロサンゼルス五輪へ決意を新たにした。
約束の内容については「秘密です。4年後にロスに出たら最後に教えます。覚えてたら。」
引用:「秘密です。4年後にロスに出たら教えます」エース早田ひな、頂上決戦後に交わした中国・孫穎莎との「次への約束」を糧に前進誓う 卓球女子団体【パリ五輪】
左腕の状態について
民放の番組「サンドのパリ五輪総集編 メダリストが最速大集合!名場面(秘)全舞台ウラSP」に、3選手がパリからの中継で出演しました。その中で早田ひな選手は左腕の状態について、次のように答えていました。
決勝戦は注射を打っていたので、ある程度の力は出せたんですけど、でも実際に治っている訳ではないので、帰ってから病院行ってまあある程度2、3週間ぐらいはかかってしまうかなと思います。
痛み止めの注射にはリスクがありますが、それでも決勝戦は打って試合に臨んでいたのですね。また、見通し通り2、3週間で完治できることを祈っています。
パリで収録された番組/動画
日本テレビ制作のインタビュー。
テレ東制作のインタビュー。
評価の高い栗原恵さんによるインタビュー。
チームジャパン広報用の写真・動画撮影の裏側。必見です。
帰国後
首相官邸を表敬訪問した際に、岸田総理からの質問に答える早田ひな選手。おそらく台本通り。
卓球代表帰国記者会見、早田ひな選手のみ。
卓球代表帰国記者会見、全体。
卓球代表帰国記者会見での記念撮影。
引用:日本卓球協会のXポスト
日本選手団解団式、メダリスト表彰式で銀メダリスト卓球女子団体の3名の名前が呼ばれるところ。
銅メダリスト早田ひな選手の名前が呼ばれるところ。
ファンへのメッセージ。
🇯🇵#早田ひな 選手から
ファンの皆様へメッセージいただきました☺️「また元気な姿でプレーできたらいいなと思っています」
🏓第33回オリンピック競技大会
(2024/パリ)卓球競技 🇫🇷帰国記者会見👇https://t.co/FpnWqs1XYp
大会情報👇
🔗https://t.co/bMEKJIuQcO#オリンピック#TEAMJAPAN pic.twitter.com/TB17Tey5kx— 日本卓球協会 (@jtta_official) August 14, 2024
日本生命での報告会
8月20日に開催された、パリ2024オリンピックチームニッセイ報告会の様子。
報告会で話した怪我の状況。
帰国後は治療やトレーニングで、福岡・北九州市の実家にも戻れていないという。25日には木下アビエル神奈川戦(東京・代々木第2体育館)でTリーグも開幕。今後の見通しについては「まずは安静にしていないと治らないと言われたので、そういった部分は言われた通りに治療をやっていくしかない。まだどの試合に出られるか、どこから復帰できて、どこから練習できるのか、全然決まっていないです。目の前の治療、ケア、できることを今はとにかくやっています」と現状を明かした。
怪我した患部は動かせないものの、筋肉が落ちやすい体質のため数日前から筋力トレーニングを再開したそうです。
シングルス準々決勝で痛めた左手には、まだテーピングが巻かれ、練習はできない状態。しかし筋力が落ちやすい体質のため、数日前からトレーナーにお願いして筋力トレーニングを再開したという。そのため「きょうは筋肉痛です」とひなスマイルを見せる場面も。
引用:早田ひな、激闘振り返り思わず涙 「1パーセントの可能性あれば諦めないのが大事」と痛感 すでにトレーニング再開も試合復帰は未定
Tリーグの開幕戦で
8月25日のTリーグの開幕戦、早田ひな選手は怪我のため出場はしませんでしたが、試合前にパリオリンピックに出場した3選手にTリーグ特別賞の授与式が行われました。
その中での早田ひな選手の言葉です。
「たくさんの方に本当に支えられて、日本からの皆さんの応援が力になってシングルス銅メダル、団体銀メダルを獲得することができました。五輪で試合をしているときに皆さんの応援が自分のパワーに変わると改めて感じました。私としてはまずは、けがをしっかり治して、Tリーグで皆さんにお会いできることを目標にしたい。ここから先、(28年ロサンゼルス以降の)五輪での金メダルを目標に自分自身を突き詰めていきたい。」
授与式の模様。
日本卓球協会での報告会
8月27日に日本卓球協会で報告会が開催されました。その中で早田ひな選手は次のように話しました。
「家族も親戚もみんな見に来てくださっていて…。このままメダルが取れなかったりとか、棄権してしまうんじゃないかっていう気持ちもあった。メダルをもし取れなかったら、来ていただいたのに申し訳ないなってずっと思っていた。ただ試合も始まっていなかったので、自分自身が諦めなければ、1パーセントでも可能性があるのであれば、立ち続けようと思って戦うことができたオリンピックだった。」
「金メダルを3種目で目指していた。4年後のロサンゼルス五輪に向けて、金メダルを取るために突き詰めていかなきゃいけない部分がある。私はパリ五輪を通して、自分よりも、人のために頑張る方がやっぱり好きなんだなと感じることができた。自分に厳しく、そして皆さんの期待に応えられるよう、これからも頑張っていきたいと思います。」
良くまとまっている記事。
福岡に凱旋
9月9日に福岡県庁を訪問しました。まだ左手首に包帯をしています。
懐かしい写真が出てきます。
「けがを治さないといけないというのがまず第一にあると思うんですけど、私のことを待って下さってるファンの方々もいると思うので、その方々の前で、コートに戻ってこられるように努力したいですし、パリオリンピックの金メダルという目標を達成することができなかったので、ロスで金を取るために、自分が何をしていくべきかを考えて、過ごしていきたいなと思います。」
動画のメッセージが素敵。
🏓卓球の早田ひな選手、福岡県庁に
パリ五輪では、女子シングルスで銅メダル🥉、女子団体で銀メダル🥈をつかんだ早田選手。
北九州市出身で、中高は中間市です。これまで、たくさん苦労を乗り越えてきたことが改めて伝わりました。
最後に、夢に向かう人へのエールを送っていただきました。 pic.twitter.com/dQLwFrdoHH— 大下 美倫 | 記者@福岡✍🏻 (@mioshita5) September 9, 2024
「上月スポーツ賞」表彰式に出席
9月10日に都内で「上月スポーツ賞」表彰式に出席しました。その際に怪我の状態について触れています。
現在の状態は「私自身も分からない部分が多い。ある程度の時間は必要かと思う。手が最善で治る方法を見つけながら、復帰したときに影響が出ないように考えている」と明かした。
現在はまだ「負荷をかけられない」状態で、体幹や走り込みのトレーニングを強化しているという。
今後に向けては「まずしっかりけがを治して、皆さんの前で元気な姿でプレーすることが今の目標」と誓った。
授賞式の様子。
授賞式後のインタビュー。
北九州市役所を訪問
11日に福岡に舞い戻り、北九州市役所を訪問して市民栄誉賞を受賞しました。
その際、11月に地元で開催されるファイナルズ福岡について、次のように話しました。
早田選手は、ことし11月に北九州市で開かれる卓球の国際大会について「左手のけがを治すのが課題だが、大会があることは頭の中にあるので、間に合わせたい気持ちがある。精いっぱい頑張りたい」と述べていました。
原点に帰ってきました
11日に早田ひな選手の原点である、地元の石田卓球クラブでメダル獲得を報告しました。石田大輔コーチによると、本当はもっと早く実現しておきたかったけど遅くなってしまったとのことでした。
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早田ひな選手のXポスト。
原点に帰ってきました🏠🏓
皆さんに良い報告ができて嬉しかったです😌🧡 pic.twitter.com/27b6EtREX0— 早田ひな (@hayata_hina) September 14, 2024
ファイテン本社を訪問
ネックレスと靴下のサポートを受けている、スポンサーのファイテン本社を9月20日に訪問しました。その時の動画メッセージです。左手の包帯が外れています。
【#ファイテン卓球】#早田ひな 選手(@hayata_hina)から動画メッセージもいただきました!
ありがとうございました!#ファイテン はこれからもボディケアを通して早田ひな選手をサポートしてまいります。
▼「早田ひな × ファイテン」特設ページはこちらhttps://t.co/uPfPu7Yd8s pic.twitter.com/0E6B54f2No
— ファイテン (@phiten_official) September 20, 2024
まだ完治したわけではなくとも、少なくとも包帯していない状態を見せられるところまで回復したのだと理解しています。
インスタで包帯のない左手をチラ見せ
9月25日に更新したインスタグラムで、包帯していない左手をチラ見せしてくれました。
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これなら練習再開できる日も遠くないかな。
レッドエルフの新ユニホームお披露目で
9月25日にレッドエルフの新ユニホームの撮影が行われたようですが、終了後にファンに向けてのメッセージが公開されました。
このあと!本日ホーム開幕戦!
日本生命レッドエルフ #早田ひな 今シーズンの意気込みを!🏓 #ノジマTリーグ 2024-2025シーズン
🗓 9月27日(金)⏰18:30~
📍 バルドラール浦安アリーナ#日本生命レッドエルフ vs #京都カグヤライズ★メンバーはこちら→ https://t.co/uulwFno3wb pic.twitter.com/4xVH7yZosI
— 卓球のTリーグ@クラファン挑戦中 (@TLEAGUE_PR) September 27, 2024
練習再開!
9月28日に、ついに練習を再開しました。
約1ヶ月半の休養と治療を経て今日久しぶりにラケットを握ることが出来ました🏓✨️
まだまだ出来ることに限界はありますが目の前のことを少しずつクリアできるように頑張っていきます。
これからも応援宜しくお願いします⸜🐣⸝
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良かったです。アジア選手権大会に間に合いました。
おまけ
石田コーチのインスタグラムから。シングルスで銅メダルを獲得後。
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団体戦の表彰式後。リザーブメンバーの木原美悠選手と4人で。
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早田ひな選手のインスタグラムから。「パリでの忘れ物を取りに帰ってこられるように引き続き頑張ります🥇💪」
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リザーブだった木原美悠選手への感謝の気持ち。
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帰国後に行われた独占ロングインタビュー。
現地取材していた記者の話。
石田コーチのインスタグラムから。9月11日に地元に帰った時の様子。
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OMEGAのアンバサダーに就任
OMEGAが新しいスポンサーになってくれました。
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帰国後、8月15日にオメガブティック銀座を訪問しました。
おすすめの書籍、卓球王国の特集号
広告左:パリ五輪 卓球特集号 卓球王国2024年10月号別冊 右:卓球王国2024年10月号
リザーブを努めた木原美悠選手の振り返り
「早田選手が手首を怪我してからは、付きっ切りでサポートしていました。」
「メダルを獲ったときは、自分も思わず泣いちゃいました。」
石田大輔コーチが明かしたあの日のこと
9月23日に、石田コーチが3位決定戦のあった日のことをインスタグラムで教えてくれました。泣いちゃいました。
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石田大輔コーチが早田ひな選手の専任コーチを退任
2024年9月30日をもって、石田大輔コーチが早田ひな選手の専任コーチを退任することが発表されました。
二人のコメントからは、パリオリンピック前から決まっていたような印象を受けました。これからチームひながどうなって行くのか、すごく心配です。
アジア選手権大会後のトークショーで
早田ひな選手はアジア選手権大会のシングルスを、怪我の再発により棄権しました。カザフスタンから帰国後の10月16日に日本生命主催のトークショーに参加しました。その際に取材に応えています。
トークショーのダイジェスト動画です。日テレスポーツさん、ありがとう。
再発した怪我のことについてはほとんど言及がありませんでしたが、ロサンゼルスオリンピックに向けてやりたいことがいっぱいで、早く復帰したいと話していました。試合に復帰できる日をお待ちしております。
11月18日に公開された記事。上記トークショーの内容が紹介されています。