2024年2月に開催される世界卓球選手権の選手選考には、パリオリンピック選考ポイントが使われます。別途選考会を設けないで、ある時点のパリオリンピック選考ポイントの合計上位4名が選出されます。もう1名は強化本部の推薦です。
合理的で公平性も担保されるし、代表監督の希望も反映できる良い方式だと思います。
*アイキャッチ画像はこちらのXポストからの引用です。
選手選考基準
日本卓球協会は2023年3月18日に2024年世界卓球選手権釜山大会(団体戦)男女日本代表選手選考基準を公表しました。そしてアジア選手権大会が世界卓球釜山大会の大陸予選を兼ねることになったことから、アジア大陸予選会は行われず、アジア選手権の結果から日本は世界卓球釜山大会への出場権を獲得しました。次はそれを踏まえて選考基準を噛み砕いたものです。
- 世界卓球釜山大会のエントリーが2024年全日本選手権終了前に締め切られる場合は、2023年12月末時点のパリオリンピック選考ポイント上位から4名を選出し、最後の1名は強化本部推薦とします。
- 世界卓球釜山大会のエントリーが2024年全日本選手権終了後に締め切られる場合は、全日本選手権終了後のパリオリンピック選考ポイント上位から4名を選出し、最後の1名は強化本部推薦とします。
- パリオリンピック選考ポイントの上位から選出する選手の4人目が重複して4名を超えた場合は、重複している選手の中から4人目の選手を強化本部が選出します。
- 代表決定者が故障等で参加が不可能となった場合、その代替選手は強化本部が決定します。
5人目を強化本部推薦にしたのは、代表監督の強い希望によるものと思われます。
【参考】2022年世界卓球選手権成都大会の選考基準
2022年世界卓球選手権成都大会(団体戦)の選考基準は唐突な印象を拭えないものでした。
- 2022年全日本選手権大会シングルス優勝者:伊藤美誠選手
- 第1回パリオリンピック選考会の上位4名:早田ひな選手、長﨑美柚選手、木原美悠選手、佐藤瞳選手。
第1回パリオリンピック選考会から世界卓球選手権大会成都大会までは半年以上の期間があったので、5名の選出はもう少し後でも良かったのではないでしょうか。
選手選考結果
世界卓球釜山大会のエントリー締切日が2月9日に決まったので、全日本選手権終了後のパリオリンピック選考ポイント上位から4名を選出し、最後の1名は強化本部推薦となりました。結果、次の5名が選出されました。
- 選考ポイント上位4名:早田ひな選手、平野美宇選手、伊藤美誠選手、張本美和選手
- 強化本部推薦:木原美悠選手
早田ひな選手の場合
早田ひな選手はパリオリンピックオリンピック選考レースでダントツの1位を独走していましたので、2024年世界卓球選手権釜山大会(団体戦)の出場権を得ることは確実でした。
早田選手は2022年世界卓球選手権成都大会(団体戦)の決勝戦を、怪我のため出場できないというつらい経験をしています。2024年世界卓球選手権釜山大会では万全の状態で試合に臨み、エースとして躍動してくれると確信しています。
世界卓球2024釜山大会(団体戦)の結果
女子チームは決勝で中国に2-3で敗れて準優勝(銀メダル)でしたが、あと一歩のところまで追い詰めることができました。また早田ひな選手はこれまで一度も勝てていなかった陳夢選手に勝つことができました。