早田ひな選手は試合でたまにしゃがみ込みサーブを出しますが、一般的なそれよりあまりしゃがみ込まないでボールを打ちます。実況解説者のアダム・バブローは「Modified Tomahawk Serve」(変形トマホークサーブ)と表現しています。
その早田ひな選手の変形トマホークサーブについて調べました。
*アイキャッチ画像はこちらの動画からの引用です。
トマホークサーブとは
日本では「しゃがみ込みサーブ」と呼ばれます。トマホークは「斧」のことで、打球時の動作が斧を振るように見えることから「トマホークサーブ」と表現されます。
ラケットを斧を振るようにして打球することと、しゃがみ込むことで身体全体を使って打球することは、組み合わせなくても成立しますが、一般的なトマホークサーブでは顕著なしゃがみ込み動作が見られます。
一方、早田ひな選手はあまりしゃがみ込まずにトマホークサーブを出します。プロの実況アナウンサーも初見だと「しゃがみ込みサーブ」と認識しないことがあります。
何でもできるような選手になることが目標
2022年4月に開かれた、卓球日本代表オフィシャルユニホーム発表およびJTTAトップパートナー サプライヤー記者会見の様子です。この中で「本当に何でもできるような選手になることが、今一番目標です」と答えています。
サーブの種類も増やしていきたいという考えで、トマホークサーブにも取り組んでいるのだと思われます。
早田ひな選手が試合で出したトマホークサーブ
昔はトスを高く上げていましたが、2024年はロートスに変わりました。
WTTカップファイナルズ2021 準決勝
孫穎莎選手との対戦で2本出しました。
WTTファイナルズ名古屋2023 R16
陳夢選手との対戦で1本出しました。
サウジスマッシュ2024 準々決勝
モニカ・バトラー選手との対戦で2本出しました。
WTTコンテンダーリオデジャネイロ2024 R32
第2ゲーム9-6からトマホークサーブを出しました。
WTTコンテンダーリオデジャネイロ2024 決勝
長﨑美柚選手との対戦で1本出しました。
WTTチャンピオンズ重慶2024 準々決勝
孫穎莎選手との対戦で5本出しました。
WTTコンテンダーザグレブ2024 R32
ラコバッツ選手との対戦で、第2ゲーム9-3からトマホークサーブを2本連続で出しました。
パリオリンピック シングルスR16
袁佳楠選手との対戦で、第4ゲーム10-4でマッチポイントを握ってから2本連続で出しました。
残念ながら公開できる映像はありません。
他のトマホークサーブの使い手
丁寧選手
早田ひな選手が憧れていた中国の丁寧選手は、トマホークサーブの使い手で知られていました。極端なしゃがみ込みが特徴です。
セーチ選手
ルーマニアのセーチ選手はトマホークサーブを良く出します。早田ひな選手は何度も苦しめられてきました。
参考動画。
劉煒珊選手
中国の劉煒珊選手はトマホークサーブを多用します。
加藤美優選手
加藤美優選手もトマホークサーブの使い手でした。深くしゃがみ込みます。
リンダ・ベリストレム選手
リンダ・ベリストレム選手もトマホークサーブを良く出します。しっかりしゃがみ込みます。
伊藤美誠選手
伊藤美誠選手もたまにトマホークサーブを出しますが、はほとんどしゃがみ込まない、早田ひな選手の変形トマホークサーブに近いです。また、勝負どころで得点したくて出すわけでもないようです。
張本美和選手
張本美和選手はパリオリンピック後にトマホークサーブに取り組んでいるような気がします。その動作は早田ひな選手の変形トマホークサーブに近いです。
詳しい方がXで「昔見たことがある」と探してくれたシーンです。2022年5月に開催されたユースの大会だそうです。
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