国際大会

WTTチャンピオンズ重慶2024の結果詳細

WTTチャンピオンズは世界ランクの上位30名を対象にした招待制の大会です。各協会からは最大4名しか出場できませんが、世界ランクによる出場制限がなく、実力者が多く集まります。シード選手であっても準々決勝で中国四天王と当たるため、ベスト4に入ることさえ難しいのが実情です。

それでも付与されるWRポイントが高いため、絶対にベスト8に進出して中国四天王の誰かと対戦したいものです。

早田ひな選手は準々決勝で孫穎莎選手と対戦しましたが、最近さらに強くなった孫穎莎選手に1ゲームも取らせてもらえずストレート負けでベスト8でした。

*アイキャッチ画像はテレ東卓球情報のXポストからの引用です。

WTTチャンピオンズ

  • シニア向けWTTシリーズの上から3番目の大会です。
  • 男女それぞれ年間最大4大会開催可能です。今年2回目のチャンピオンズです。
  • 本戦6日、予選はありません。今大会は5日間の短縮日程で実施。
  • シングルスのみ実施。出場人数は30名+ワイルドカード1名+WTT推薦1名の合計32名。
  • 各協会から4名までしか出場できません。
  • 世界ランクによる出場制限はありません。
  • 出場資格を持つ選手が病気や怪我以外の理由で辞退した場合、ペナルティの対象となります。
  • 準決勝、決勝のみ7ゲームマッチ、他は5ゲームマッチ。
  • 試合はテーブル1台のみで進行されます。
  • 優勝選手には1,000ポイントが付与されます。

大会情報

ネット中継

試合はT1のみ(放送用の超豪華なテーブル1台だけ)で行われました。

  • テレビ東京卓球チャンネルが全試合をリアルタイム配信しました。
  • リアルタイム視聴できなくても、おおむね24時間以内にはテレビ東京卓球チャンネルにアップされました。ありがたいです。

リオから移動してすぐ試合になる強行軍

早田ひな選手はWTTコンテンダーリオデジャネイロ2024を決勝まで戦い、重慶に到着したのは28日の深夜でした。初戦は31日で、満足に調整時間を取れない強行軍になりました。

今大会の前週に太原とリオでコンテンダー同時開催されており、チームひなは大変なことを承知の上でリオを選択しました。リオでは決勝で長﨑美柚選手に逆転負けを喫する悔しい結果になりましたが、その敗戦と準優勝は大きな収穫でした。

そのリオから身体に負担の大きい長時間移動に耐えて迎えた今大会、リオでの好調を維持したまま試合に入れるかどうかが最大の課題でした。

シングルス出場選手

中国の四天王が揃っています。ワイルドカード、推薦枠で陳幸同選手と何卓佳選手(ともに中国)でした。

早田ひな選手はWR5位で第5シードでした。

シングルス出場選手

日本人選手は早田ひな選手、張本美和選手、伊藤美誠選手、平野美宇選手の4名が出場しました。

シングルス:ベスト8

早田ひな選手は順当なら準々決勝で孫穎莎選手、準決勝で陳夢選手と当たるドローでした。

ドロー結果

出典:テレ東卓球情報のXポスト

早田ひな選手は目標通り準々決勝に進みましたが、強すぎる孫穎莎選手に1ゲームも取らせてもらえず、ストレート負けでした。

Round 32(1回戦)

ブラジルのブルーナ・タカハシ選手との対戦でした。ブラジルのエースです。わずか6日前にWTTコンテンダーリオデジャネイロ2024の準決勝で対戦したばかりでした。その時は徹底して大きなラリー戦にしない戦術が奏功しましたが、今大会ではどうするのか注目されました。

ブラジルのブルーナ・タカハシ選手

リオと同じ戦術を徹底しました。リオより通用しなくて接戦になりましたが、しっかり勝ちました。

ブルーナ・タカハシ選手との対戦のスコア表

  • 第1ゲーム、タカハシ選手がレシーブから積極的に攻めて接戦になります。6-5まで競った展開が続きますが、そこから精度の高いプレーで抜け出して11-5でこのゲームを取ります。
  • 第2ゲーム、甘くなったボールを打ち込まれて1-4と出遅れますが、すぐに追い付きます。タカハシ選手が攻撃力の高さを発揮して接戦になり、8-8まで競ります。前回対戦時から修正してきました。このゲームは早田選手のサーブが効果的で、ラッキーなネットインもあって11-8で取ります。
  • 第3ゲーム、早田選手が精度の高いプレーでリードを保つ展開になります。10-6でマッチポイントを握りますが、1点差まで追い上げられます。プレーに納得できなかったのか、珍しく首を傾げます。最後サーブ3球目をフォアハンドドライブで決めて、11-9で勝ち切りました。

サーブが効いてゲームを支配することができました。サーブが効かなくなってラリー戦が増えると苦戦しそうです。

早田ひな選手はリオからの転戦で調整期間が取れず(タカハシ選手も同じ)、状態が懸念されましたが、仕上がりは良いと思いました。

フル動画。

ハイライト。

試合結果を伝える記事。

試合後のインタビュー記事。実に早田ひな選手らしい回答。

テレビ東京制作の公式動画から。

この試合のスーパープレー。

Round 16(2回戦)

アメリカのチャン・リリー選手との対戦でした。混合団体ワールドカップ2023で対戦しています。

アメリカのチャン・リリー選手

チャン選手のボールに順応できず接戦になりましたが、終盤は修正して勝つことができました。

チャン・リリー選手との対戦のスコア表

  • 第1ゲーム、流れをつかんで6-2と大量リードしますが、そこから得点を取りに行くフォアハンドのオーバーミスを3本続けます。良くない時に見るバックハンドのオーバーミスも出て7-7で追い付かれます。9-9からサーブ2本の展開をしっかり決めて11-9でこのゲームを取ります。プレー内容を見る限り調子が悪いわけではなさそうですが、チャン選手の球質に対応しきれていないように思えました。
  • 第2ゲーム、接戦になり点差が開かない展開が続きます。早田選手は第1ゲームからチキータレシーブで攻めており、ロングサーブへの反応も良いです。チャン選手はラリー時のミスが少なくコース取りが良いです。9-10と先にゲームポイントを握られますが、チキータレシーブで攻めてからのラリー戦を制してデュースに持ち込みます。そこから2本しっかり取って12-10でこのゲームも取ります。このゲームを落としていたら危なかったですね。
  • 第3ゲーム、接戦で点差が開かない展開が続きます。チャン選手に厳しいコースに打ち込まれて失点するシーンが多いです。9-10から強烈なチキータレシーブを打ち込まれ、9-11でこのゲームを落とします。チャン選手は早田選手のショートサーブを両ハンドでフリックするのがうまいですね。
  • 第4ゲーム、サーブはロング主体にし、レシーブは深く送球して長いラリー戦を選択します。戦術変更がハマり、動きも良くなって9-3と大量リードします。ここでバックサーブを2本出したものの失点してしまいます。今夜はバックサーブ試さなくてもいいと思ったのですが、早田選手にはどうしてもそうしたい理由があったのでしょう。次に長いラリー戦で押し込まれて9-6となり、イヤな感じになります。タイムアウトを取って考えを整理します。タイムアウト明け後の2本を早田選手らしいプレーで取り、11-6で勝ち切って目標としていた孫穎莎戦に駒を進めました。

チャン選手が強くて苦戦しましたが、勝てて良かったです。

この試合、早田ひな選手はほとんど吠えませんでした。準々決勝の孫穎莎戦ではしっかり吠えて欲しいです。

フル動画。

ハイライト。

勝利インタビュー。

試合結果を伝える記事。

試合後のファンサービス。サインボールを観客席に打ち込み。

この試合のスーパープレー。

準々決勝

孫穎莎選手との対戦でした。14連敗中、一度も勝ったことがありません。

孫穎莎選手

最近さらに強くなっている孫穎莎選手は全く隙がなく、1ゲームも取らせてくれませんでした。

孫穎莎選手との対戦のスコア表

  • 第1ゲーム、フォアハンドのミス、ネットに触れたボールがあってリードを許す展開になります。3-6ではサーブミスと出遅れてしまいます。6-11でこのゲームを落としますが、後半のプレー内容そのものは良かったです。孫穎莎選手が強すぎて得点できなかった、と表現するのがあっていると思います。
  • 第2ゲーム、孫穎莎選手がリードを広げる展開になります。サーブはいいのですが、レシーブに苦労する、ラリー戦は勝率が低い、さらに得点を取りに行く両ハンドがオーバーすることが多く試合を作れません。5-7から厳しいコースに打ち返されて連続失点し、5-11でこのゲームも落とします。
  • 第3ゲーム、2-2からトマホークサーブ2本で得点、4-4からもトマホークサーブを2本出すなど、パリオリンピック前最後になる対戦を無駄にしたくない意思を感じます。5-5からはレシーブをバックハンドで攻めてからのラリー戦2本を制します。このプレーから仕上がりは良いと思いました。7-5からはバックサーブ、トマホークサーブを出しますが対応されて7-7になります。その後も互角のプレーを続けます。この内容を第1ゲームからできていたらと悔やまれます。9-9からは世界最高水準のラリー戦を見せますが、強すぎる孫穎莎選手が制し、最後チキータレシーブをフォアハンドでカウンターされて9-11で落とし、心が折れそうになる敗戦となりました。

過去の対戦でゲームカウントで先行できたりフルゲームの接戦にできたりした試合もありましたが、最近の孫穎莎選手はさらに強くなっていて、突き放された感覚です。この状態の孫穎莎選手と互角に戦い、たまには勝てるようになる日が来るのを楽しみに、全力応援を続けます。

フル動画。

ハイライト。

試合結果を伝える記事。

テレビ東京制作の公式動画から。

この試合のスーパープレー。

まとめ

  • R16で対戦したチャン・リリー選手が強くて苦戦しましたが、しっかり勝って準々決勝に進めて良かったです。負けていたらパリオリンピック前最後になる、孫穎莎選手との対戦を逃していました。
  • 準々決勝で孫穎莎選手と対戦しましたが、最近さらに強くなった孫穎莎選手に1ゲームも取らせてもらえずストレート負けでした。トマホークサーブを試したり、これまで見たことのなかった積極的なプレーもあって、単に負けましただけではない、確かな収穫もあった試合でした。それでもパリオリンピックまでにその絶望的に大きい実力差を埋めるのは無理なので、どうやって戦うか、本番までにどんな技術に注力するかが課題になります。
  • 結果ベスト8で付与されたWRポイントは175でした。
  • 前週に地球の反対側にあるリオデジャネイロで決勝まで戦い、重慶での試合まで現地で2日しかない強行軍になりました。コンテンダーリオに出る選択には、チャンピオンズ重慶でのパフォーマンスに悪影響を与えるリスクがありましたが、なんとか準々決勝まで進み、孫穎莎選手としっかり戦えて良かったです。

次週はクロアチアに移動してWTTコンテンダーザグレブ2024に出場します。

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