パリオリンピック卓球競技の出場選手枠は3名ですが、その3名の選出方法が変更されました。世界ランキングを使わず、日本独自の選考ポイントを採用したのです。これには賛否両論ありますが、決められたルール内でより多く勝った選手が出場権を獲得することに変わりはありません。
そしてライバルよりも多く勝つには、強くなるしかないのです。
*アイキャッチ画像はこちらの動画からの引用です。
東京オリンピック選考結果
東京オリンピック卓球競技への出場選手枠は3名で、うち2名(シングルス出場選手)は世界ランキング上位から自動的に選出、残る1名(団体戦要員)は日本卓球協会がシングルス出場選手とのダブルスのペアリングを考慮して選出しました。その結果、シングルスに伊藤美誠選手と石川佳純選手が、団体戦要員に平野美宇選手が選出されました。
伊藤美誠選手は世界ランキングの保有ポイントが高く、早々にシングルス代表に内定しました。石川佳純選手と平野美宇選手は保有ポイントが拮抗していて、選考レース(出場できる国際大会)の最後の最後までどちらが2番手になるか分からない状況でした。
最終結果はこうでした。
- 伊藤美誠:14,720ポイント
- 石川佳純:10,950ポイント
- 平野美宇:10,815ポイント
石川選手と平野選手の差はわずか135ポイントでした。この結果により保有ポイント2位の石川選手がシングルス代表権を獲得しました。そして団体戦要員は石川選手とのダブルスのペアリングを考慮して(選考レースの結果から見ても順当に)平野選手が選出されました。
なお、早田ひな選手の世界ランキングは日本人6番手の23位(7,520ポイント)でした。
選考基準の変更
日本卓球協会は次の理由により、世界ランキングでは公平な選考ができないと判断しました。
- 新型コロナウイルスの影響で国際大会の開催が不透明。(これはコロナウイルスが下火になった2023年でも十分には改善されませんでした。)
- WTTの大会は出場制限が厳しく、世界ランクの低い選手がポイントを稼ぐのはとても難しい。
後者は「大会に出場する機会が平等に得られない」と表現されていました。
そして2021年9月に、パリオリンピックでは選考方式を国内大会重視に変更することが発表されました。宮﨑義仁強化本部長(当時)は報道陣からの次の質問に回答しています。
- 選考基準を作る過程で苦労した点
- 選手から出た意見で反映した点
- 若い選手の優先順位を上にする狙い
- Tリーグ個人戦について
- Tリーグが選考のポイントに入ることは、Tリーグに参加していない選手や所属先から意見はなかったのか
- その他ポイントについての意見
またこの記事の中で次の部分が印象的でした。(太字にしたのは僕です。)
選考会を経て、国内で代表を獲って、国際大会でも良い成績を残した選手が(選考ポイントの)1位、2位になってくると思いますので、自然と世界ランキングの高い選手が代表になると思っています。
また、WTTの大会にはすべて参加する考えを持っておりますので、世界ランキングが下がるという考えはございません。
ただし、選考会を勝ち抜いた2人が、日本人の世界ランキング最高ランキングとなるかと言うと、そうではない可能性もあります。ただし、国内の選考会と国際のポイント合計で争いますから、国際のポイントも相当高くないと(パリ五輪選考)1位、2位には入れない。すなわち、世界ランキングの高い選手が選ばれるという見込みを現時点ではしております。
つまり、国内の選考会と国際大会の両方で勝ち続けた選手がパリオリンピック代表に選出されるはず、ということです。
次はこの変更の背景が分かるインタビュー記事です。
解決済み:選考基準を確定できていない状況について
この問題、時間がかかりましたが、ITTFが日本の主張を認める形で解決しました。
まず7月11日にITTFが公表したパリオリンピック出場資格と、日本卓球協会が進めている国内選考方式に不整合があることについての記事です。
宮﨑義仁専務理事へのインタビュー記事2本。
この問題、ITTFが文書で回答すれば一発で解決するのですが、驚いたことにITTFは「答えない」と返事してきたそうです。
「ラウルさんとは毎日連絡を取っていて“約束通り、なぜ(正式なものを)出してくれないんですか?”と連絡を取っていたら、先日に“私からはもう答えません”という返事が来た。“IOC(国際オリンピック委員会)にはちゃんと伝えているので、IOCからの返事を待ってほしい”という返事が来た。今度からは、私たちはJOC(日本オリンピック委員会)を通じてIOCに確認していきます」
ITTFはIOCからの回答の通りで良いと言っています。さて、IOCはしっかり回答できるでしょうか。
次の記事によると、2023年9月の理事会までに決定すればいいとありますが、いや、もっと早く決めて欲しいですね。
9月17日に動きがありました。近日中に訂正文書が出るようです。
ITTFから日本独自の選考方針で問題ないとの見解が正式に示されたと、11月11日に発表されました。これで一連の騒動は決着しました。
次は11月13日の記事です。
正式決定
日本卓球協会は2023年3月20日に、パリオリンピック卓球代表選手選考基準を正式に決定しました。ITTFとの間で、これまで不明確だった内容の確認が取れたとのことです。
懸案だった、批判の多かったTリーグ・リーグ戦の結果にポイントを付与する件は、今更変更すると影響が大きいことを理由に、そのままとなりました。まあそうでしょうね。
パリオリンピック卓球代表選手選考基準
世界ランキングの代わりに、パリオリンピック選考ポイントで判断します。
シングルス代表選手2名
2024年1月に開催される全日本選手権大会終了時点の、累積選考ポイント上位2名が自動的にシングルス代表に選出されます。
団体戦代表選手1名
シングルス代表選手とダブルスが組め、団体戦でシングルス及びダブルスにて活躍が期待できる選手を日本卓球協会が選出します。
混合ダブルス代表選手1 名
男女各3名ずつの代表選手の中で、最高のペアリングだと思われる混合ダブルスペアが選出されます。
パリオリンピック選考ポイント
- 選考対象期間:2022年全日本選手権大会終了翌日から2024年全日本選手権大会終了日までの2年間。
- 対象の大会:パリオリンピック選考会、Tリーグ個人戦、Tリーグリーグ戦シングルスとビクトリーマッチ、特定の国際大会(シングルスのみ)。
- 付与ポイント:大会ごとに異なります。
パリオリンピック直前の1年間の成績をより重視するため、後半1年間のポイントは前半1年間のポイントの2倍になっています。
対象の大会とポイント
国際大会(シングルスのみ)の方がポイントが高いですが、対象の大会が限られています。
- 2022-2023シーズンTリーグは、シングルス1勝1点、ビクトリーマッチ2勝1点、セミファイナル1勝1点、ファイナル1勝2点です。
- 2023-2024シーズンTリーグ(2023年12月末までの試合を対象)は、シングルス1勝2点、ビクトリーマッチ1勝1点です。
- 2022年9月開催予定だったアジア競技大会は2023年9月に延期されましたが、代表選手、付与ポイントともに持ち越し(そのまま)です。
- 2023年の国際大会のシングルス(団体戦は対象外)で、対戦時の世界ランキングが上位3名以内の中国人選手に勝利した場合、7ゲームマッチなら15点、5ゲームマッチなら10点が付与されます。
2022Tリーグ個人戦
2022Tリーグ個人戦は8月13、14日の2日間で行われることが6月に発表されました。後に「TリーグNOJIMA CUP 2022」の呼称に決まりました。
- 出場できるのは(事実上)日本人のみ。
- 女子は24名によるトーナメント。3位決定戦あり。
- 全て7ゲームマッチ。
- 京都ガグヤライズを含む6チームから、各チーム最大3名を選出。
- 各チームが選出する選手は、2022年6⽉30⽇までにTリーグに登録した選⼿に限られる。
- 各チームは最大3名まで、第1回パリオリンピック選考会のベスト8入賞者を選出できる。
- 各チームは第1回パリオリンピック選考会のベスト8入賞者以外を2名まで、Tリーグ実行委員会推薦選手として選出できる。
- 各チームから(Tリーグ実行委員会推薦含めて)最大3名選出できるので、これで最大18名。出場選手は24名なので、残りの最少6名を日本卓球協会強化本部が決定する。Tリーグ所属選手でなくても選出可能。
Tリーグ個人戦というものの、実質パリオリンピック選考会の別バージョンです。強化本部がTリーグ所属選手でなくても選出可能としたのは、伊藤選手を念頭に置いた仕様であるのは明らかです。それは、ドロー順序にも現れています。
- 2022全日本選手権大会優勝者(伊藤美誠選手)。
- ノジマTリーグ2021-2022シーズンのシングルス勝利数上位(勝利数にはビクトリーマッチを含む、同数の場合は勝率の上位)。
- 上記に該当しない選手は、公益財団法人日本卓球協会強化本部で順序を決定。
Tリーグ個人戦に、Tリーグに参戦していない伊藤選手を強化本部が選出した場合(そうなりましたが)、伊藤選手をシードしないのも不適切(他の出場選手が困る)なので無理やりドロー順序が1位になるルールにしたのだと思われます。ここはどう考えても苦しいですね。
僕はパリオリンピックの選考にTリーグを絡めるべきではなかったと思います。でも早田選手を推している立場では、Tリーグ個人戦、Tリーグのシングルスとビクトリーマッチで選考ポイントが付与されるルールは歓迎です。
2023Tリーグ個人戦
2023Tリーグ個人戦は6月17、18日の2日間で行われることが4月に発表されました。
- おそらく出場できるのは(事実上)日本人のみと予想。
- 24名によるトーナメント。3位決定戦があるはず。
- 全て7ゲームマッチ。
- 第4回パリオリンピック選考会終了時点の選考ポイント上位のTリーグ所属選手4名。
- 実行委員会推薦選手が各チーム3名の合計18名。
- 日本卓球協会強化本部推薦枠が2名(Tリーグ所属選手でなくても良い)。
- 強化本部推薦枠の2名以外は、2023年5月16日までにTリーグへの選手登録が完了した選手に限られる。
2022Tリーグ個人戦より厳しくなり、Tリーグ所属でない選手は2名までしか出場できません。
シード順は公表されることなくドロー日を迎えましたが、2022年と同じでした。
打倒中国ポイントの追加導入
2023年の国際大会のシングルス(団体戦は対象外)で、対戦時の世界ランキングが上位3名以内の中国人選手に勝利した場合、7ゲームマッチなら15点、5ゲームマッチなら10点が付与されますが、これは2022年6月に追加導入されたものです。
- 対象となるのは2023年1月30日~2024年1月21日までの国際大会
- 延期になったアジア競技大会のシングルス種目は対象外
宮﨑義仁強化本部長(当時)は、この打倒中国ポイントを追加導入した背景をこう説明しています。
宮崎強化本部長によれば、4月に選手とミーティングを行った際、ワールドツアーがポイント対象になっていないことからモチベーションが上がらないという意見があり、選手側から「例えば中国トップ3を倒せばポイントを付与するのはどうか」というアイデアが出たという。5月には各所属の監督・コーチとも意見交換の場を持ち、選手からアンケートを集約。最終的に、中国トップ3からの“殊勲星”にポイントを付与することを承認した。
宮崎強化本部長は「五輪レース最後の1年で中国をターゲットにダッシュを掛けようと。選手全体のミーティングでも反対がなかった。日本のトッププレーヤーは対中国が(目標として)明確になり、強化が加速する。選手の意見を集約して、いい条件で選考基準に盛り込むことができた」と自信をのぞかせた。
引用:卓球パリ五輪選考 選手要望で"打倒中国ポイント"追加導入 宮崎氏「強化加速する」
また、個人戦のシングルスのみにしたのは、団体戦での勝利を入れると起用される、されないなどの不公平感があるという意見が選手たちから多く出たためだそうです。分かります。
世界ランキング上位3名の中国人選手だと、陳夢、孫穎莎、王曼昱、王芸迪あたりになります。彼女達が出場する国際大会はWTTグランドスマッシュ、WTTカップファイナル、WTTチャンピオンズ、WTTスターコンテンダーなどの上位クラスです。WTTの上位クラスの大会は(特に最初の3大会は)世界ランキングが高くないと出場できないため、まず対戦できる選手が限られます。事実上、世界ランキングが30位以内の選手のみを対象とした制度だと言えるでしょう。
早田選手の場合、当然世界ランク10位以内の維持を目指すでしょうし、WTTグランドスマッシュ、WTTカップファイナル、WTTチャンピオンズ、WTTスターコンテンダーには積極的に参加するでしょう。2023年には6回程度は対象の大会に出場できると思います。世界卓球選手権大会(個人戦)やアジア選手権大会のシングルスも対象になります。
陳夢、孫穎莎、王曼昱、王芸迪に勝利するのはかなり難しいですが、打倒中国ポイントは決して小さくはないので期待しています。
打倒中国ポイントを獲得したのは
獲得した順に並んでいます。
シンガポールスマッシュ2023(3月7日から19日)
平野美宇選手がR32で王芸迪選手にゲームカウント3-2で勝利して10ポイント獲得しました。
世界卓球2023ダーバン大会(5月20日から28日)
早田ひな選手が準々決勝で王芸迪選手にフルゲーム21-19という卓球史に残る死闘を制して勝利し、15ポイントを獲得しました。
WTTコンテンダーザグレブ2023(6月26日から7月2日)
平野美宇選手が決勝で孫穎莎選手にフルゲームの激闘を制して勝利し、15ポイントを獲得しました。
打倒中国ポイントに関する選手のコメント
平野美宇選手
導入当初は反対のスタンスだったそうです。
導入当初、自身は“対中国勢ポイント”に反対のスタンスだったという平野は「まさかこんなに自分が(特別ポイントを)使えるとは思っていなかったです」とほほえんだ。
識者の見解
水谷隼さん
当初から一貫して、世界ランキングをうまく選考ポイントに取り込むべきというスタンスです。
第5回パリオリンピック選考会前に公開された記事。
卓球王国の記事。選考方式にかなり批判的な内容。
世界ランキングと合体させるのが良いとの考えを示した記事。
伊藤条太さん
卓球コラムニストの伊藤条太さんのスタンスは一貫してこうです。
- 世界ランキングのみで決めれば良い。国内選考会は不要。
- 国内選考会やるなら人数を絞ってリーグ戦でやるべき。トーナメント戦には否定的。
選考方式に批判的な記事。世界ランキングを選考ポイントに組み入れるべきとありますが、本音は世界ランキングのみで決めるべき、国内選考会は不要との考えです。
パリオリンピック選考基準が正式決定する前の、2022年11月の記事。
河童の考え
僕はおおむね肯定的です。
- 2021年9月時点で国内選考方式を決めたことは適切な判断でした。世界ランキングはとてもじゃないですが、選考に使える状態ではありませんでした。
- コロナ禍が過去のものとなった2023年でも、シニア向け大会の開催数が少ない現状では、国内選考方式の採用は適切だったと言う他ありません。
- WTTコンテンダー、スターコンテンダーのPDR(WR20位以内の選手の出場制限)が厳しく、特に10位から20位の選手に不利となっているなど、WTTシリーズには課題が多いです。WR上位の選手ほどWRポイントを稼ぎやすいのが実情で、日本卓球協会が「大会に出場する機会が平等に得られない」ことを理由に、世界ランキングを選考に使わないとした考えは理解できます。
- Tリーグのリーグ戦のシングルスを選考ポイント付与対象としたのは間違いでした。Tリーグ個人戦もそうです。Tリーグ個人戦は外国人選手もエントリー可として、興行に徹するべきでした。
- 第4回選考会まで32人で行われましたが、そして最初から16名に絞れない事情も分かりますが、第4回以降は16名に絞っても良かったと思います。
- 選考会のドロールール、全日本選手権の組み合わせルールについては改善の余地があると思います。第5回選考会から選考ポイントランキング順でシード、ドローなしになったのは良い判断だったと思います。
- 世界ランキングを選考ポイントに組み入れるべきという意見に関しては、世界ランキングが選考ポイント付与対象になっている国際大会のシードに影響を与えていることから、不要だと考えています。
世界ランキングは現状でも選考ポイントに関与している
選考ポイント付与対象の国際大会は次の3大会です。
- 世界選手権大会
- アジア選手権大会
- アジア競技大会
国内選考会よりも高いポイント配分になっており、これら対象の大会(のシングルス)に出場できるかどうかが、選考レースを有利に戦う上で重要になります。
アジア競技大会の選手選考には専用の選考会が開催されましたが、他は選考ポイントランキングだけで決まりました。
そしてこれらの大会でベスト4以上に入ると大きなポイントが付与される設計になっていますが、それは簡単ではありません。簡単ではないからこそ、配点が高いのです。
ここで無視されがちな重要な要素があります。
- ITTF/ATTU主催のこれらの大会はシード数が多く、ドロー運の影響がWTTシリーズよりも軽微。
- 中国のトップ選手と対戦して負けることが多い(ほとんど勝てない)ので、中国のトップ選手との対戦をできるだけ後のステージにできる「シード」が鍵になる。
- よって、中国のトップ選手とR16で当たるか準々決勝で当たるかだけで、付与されるポイントが1段階(20から40ポイント)違ってしまう。どちらも中国のトップ選手以外には勝てるけど、という状態で実力差がなくてもシードによって結果的に選考ポイントに差がついてしまう。
- そのシードには世界ランキングが使われるため、世界ランキングは現状でも選考ポイントに深く関与している。
この視点とは別に、世界ランキングを選考ポイントに組み込むべきという意見も理解できます。が、それを実際に制度設計するのは困難だと思っています。
- WRポイントは1年で失効することもあり、いつの時点の世界ランキングをポイントに換算するのが適切かを決めるのは難題。
- 世界ランキング10位以内の選手が圧倒的に有利、11位から20位の選手が特に不利という状況では、日本卓球協会は世界ランキングのポイント化に踏み切れないはず。
WTTファイナルズを選考ポイント付与対象に
次は僕の建設的な意見です。
WTTファイナルズには世界ランキング上位16名(ワイルドカードも推薦もなし)が自動選出されます。WR20位以内の制限も、各協会の人数制限もありません。WTTファイナルズに出られる選手は、過去1年間頑張って大会に出場し、世界ランキング16位以内を達成した人たちです。選手から見て出場機会は公平です。このWTTファイナルズを選考ポイント付与対象にするのは、選手・コーチも日本卓球協会も受け入れやすいのではないでしょうか。
パリオリンピック代表選手選考レース結果
シングルス1枠目は選考ポイントランキングぶっちぎりの1位で早田ひな選手でした。選考レース全期間において、一度も首位の座を譲ることがありませんでした。
シングルス2枠目は、伊藤美誠選手との熾烈な競争に勝った平野美宇選手が獲得しました。
2024年全日本選手権大会を迎えた時点で、女子のシングルス2枠目を獲得できる可能性があったのは、平野美宇選手と伊藤美誠選手の2名だけでした。他の選手はポイント的に可能性がありませんでした。二人のポイント差はわずか34.5で、伊藤美誠選手が平野美宇選手より2回戦勝ち進むと逆点で伊藤美誠選手が2位通過するきわどい状況でした。この2024年全日本選手権大会で伊藤美誠選手が平野美宇選手より先に敗退したため、平野美宇選手がシングルス2枠目を獲得しました。平野美宇選手と伊藤美誠選手のポイント差は64.5でした。
団体戦要員には張本美和選手が選出されました。多くの人が納得する、妥当な選択だったと思います。