制度

2024年アジア選手権大会の選手選考基準

2024年10月にカザフスタンのアルマトイで開催されるアジア選手権大会の選手選考基準が公表されています。選考基準を満たした5名が選出されます。その選考基準は少し複雑です。

このアジア選手権大会の出場者は、2025年5月にカタールのドーハで開催される世界卓球選手権(個人戦)への出場権を獲得できるので(条件あり)、はしょって言うとアジア選手権大会への出場権を逃すと世界卓球選手権(個人戦)が遠のきます。

*アイキャッチ画像はテレビ東京卓球チャンネルからの引用です。

選手選考基準

日本卓球協会は2024年アジア選手権アルマトイ大会日本代表選手選考基を公表しています。以下はその内容を噛み砕いたものです。

  • パリオリンピック代表選手
  • アジア選手権大会エントリー締切日の14日前が含まれる週のシングルス世界ランキング日本人最上位選手(*1)
  • アジア選手権日本代表選考会優勝者
  • 上記の選手に重複があり5名に満たない場合は次の順番で選出する。
    ①2024年全日本選手権大会シングルス優勝者
    ②上記*1の対象選手を除いた、世界ランキング日本人選手上位順
  • ダブルス、混合ダブルスについては、上記で選出された選手の中からメダル獲得が見込めるペアを強化本部が決定する。
  • ダブルス代表にはダブルス専用要員としてダブルス3種目合計で最大4名まで追加可能とする。

早田ひな選手は「パリオリンピック代表選手」なので、2024年アジア選手権大会の出場権を獲得済みです。そして平野美宇選手と張本美和選手も同じ理由で獲得済みなので、あと2枠しか残っていません。

なお、アジア選手権大会エントリー締切日は8月中旬から9月上旬を想定しています。

アジア選手権日本代表選考会

アジア選手権大会のシングルス1枠を選手20名が競う、厳しい選考会です。出場権は優勝者のみに与えられます。

  • 日程:6月20日、21日
  • 場所:赤羽体育館(東京都北区)
  • 試合方法:20名を4グループに分けてリーグ戦を行い、各グループ1位の選手で決勝トーナメントを行う。全試合5ゲームマッチ。

出場資格者は次の順番で20名に達するまで選出します。

  • 2024年全日本選手権大会シングルスベスト8以内の選手
  • 2024年世界卓球選手権釜山大会日本代表選手(パリオリンピック代表選手を除きます)
  • 2023年全日本社会人卓球選手権大会シングルス優勝者
  • 2023年全日本大学総合卓球選手権大会(個人の部)シングルス優勝者
  • 2024年全日本選手権大会ジュニアの部ベスト4以内の選手
  • 以下省略

予想される主な顔ぶれ

早田ひな選手、平野美宇選手、張本美和選手を除いた、下記選手が出場対象になります。当然ですが、強い選手ばかりです。

2024年全日本選手権大会シングルスベスト8以内の選手

横井咲桜選手、赤江夏星選手、木村香純選手、長﨑美柚選手、木原美悠選手。

2024年世界卓球選手権釜山大会日本代表選手

伊藤美誠選手。(木原美悠選手は重複。)

2023年全日本社会人卓球選手権大会シングルス優勝者

三村優果選手(サンリツ)。

2023年全日本大学総合卓球選手権大会(個人の部)シングルス優勝者

出澤杏佳選手(専修大学)。

2024年全日本選手権大会ジュニアの部ベスト4以内の選手

面手凛選手(山陽学園高校)、上澤杏音選手(香ヶ丘リベルテ高校)、兼吉優花選手(四天王寺高校)。(張本美和選手は重複。)

先に勝っていた選手がいつも有利

日本卓球協会は重要な大会の選手選考に関して、多くの場合、直近の全日本選手権大会の優勝者、オリンピック開催年なら出場選手に無条件で出場権を付与してきました。2024年アジア選手権大会もそうなりました。

よってシングルス枠の残りは2つしかなく、そのうちひとつは特別に開催される選考会で優勝しないと獲得できません。オリンピックへの出場権を獲得した選手に優先権が与えられるのはまあ当然だと言えますが、この世界はいつも先に勝っていた選手の方が有利と言えます。

出場予定選手

次の20名です。

  • 横井咲桜、赤江夏星、木村香純、長﨑美柚、木原美悠
  • 三村優果、出澤杏佳、面手凛、上澤杏音、兼吉優花
  • 青木咲智、新谷莉央、竹谷美涼、佐藤瞳、大藤沙月、芝田沙季、橋本帆乃香、枝廣瞳、南波侑里香、小塩悠菜

女子で選考基準を満たしている上位選手のうち、名前がない(辞退したと思われる)のは伊藤美誠選手だけですね。世界ランキング枠で行けると判断したのでしょう。ところが、2024年アジア選手権大会がチャイナスマッシュと重なっているため、大幅に延期される可能性あり、その間に(5人目の選手に)世界ランキングで抜かれるリスクがあります。

アジア選手権2024代表選手選考会

激戦を制して優勝したのは大藤沙月選手でした。

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