国際大会

WTT女子ファイナルズ名古屋2023の結果詳細

WTTシリーズの国内初開催となったWTT女子ファイナルズ名古屋2023は、完全招待制で世界ランクトップ16名しか出場できない特別な大会です。

早田ひな選手は初戦で陳夢選手と当たり、2-1と先行したものの逆転され、惜しくも2-3で負けてしまい、ベスト16でした。

*アイキャッチ画像はテレ東卓球チャンネルからの引用です。

WTTファイナルズ

  • シニア向けWTTシリーズの上から2番目の大会です。
  • 男女それぞれ年間最大1大会のみ開催可能です。
  • (女子のみ場合)本戦3日、予選はありません。
  • シングルスとダブルスを実施。出場人数は16名の完全招待制。(世界ランク上位者のみが招待される特別な大会。)
  • 各協会からの出場人数に上限なし。
  • ワイルドカード枠、WTT推薦枠なし。
  • シングルスのシード数は4。
  • 招待された選手が病気や怪我以外の理由で辞退した場合、ペナルティの対象となります。
  • 準決勝、決勝のみ7ゲームマッチ、他は5ゲームマッチ。
  • 試合はテーブル1台のみで進行されます。
  • 優勝選手には1,500ポイントが付与されます。

完全招待制で世界のトップ選手だけが出場できる、強い選手ばかりだけど16名しかいないのにWRポイントが高い、TOPランカーを優遇しているという印象です。

出場するだけで(初戦敗退でも)100ポイント獲得できます。ドロー運に恵まれて初戦が中国四天王でなくてベスト8だったら265ポイントです。

付与されるWRポイント表

この配点の高さは出場できた選手にとってはチャンスと言えます。

WTT女子ファイナルズ名古屋2023

2021年、2022年は男女同時開催かつシングルスのみでしたが、2023年は男女別々に、シングルス+ダブルスでの開催でした。(男子ファイナルズは2024年1月開催。)

みまひなペアは世界トップ8ペア外だったためエントリー対象になりませんでした。

ネット中継

試合はT1のみ(放送用の超豪華なテーブル1台だけ)で行われました。

  • WTTがYoutubeチャンネルで全試合をリアルタイム配信しましたが、日本は地域制限のため視聴できませんでした。
  • テレビ東京卓球チャンネルは全試合をリアルタイム配信しました。
  • リアルタイム視聴できなくても、おおむね24時間以内にはテレビ東京卓球チャンネルにアップされました。ありがたいです。
  • テレ東、BSテレ東で一部の試合が生中継と録画で放送されました。

大会開催前

テレビ東京が作成したプロモーション動画。

ドローセレモニー後のロングインタビュー。必見です。

このインタビューの中で、WTTチャンピオンズフランクフルト2023後に取り組んできた改造(スタイルチェンジ)は、ちょっと違うかな、自分としては微妙だというのを混合団体ワールドカップで感じたので、いい案が見つかるまではフランクフルトまでのものに戻す、と話しています。その内容を大会前にインタビューでさらっと話せるところは凄いと思います。

みんスポからの公式動画。

開幕前日にシングルス出場選手16名を名古屋城に案内しておもてなし。

引用:国際卓球連盟のXポスト

名古屋城でのオフショット。

前日練習の様子。

今大会の見どころ。

シングルス出場選手

世界ランク上位16名がびっしり揃っています。早田ひな選手はWR5位でした。

シングルス出場選手

日本人選手で出場したのは早田ひな選手、伊藤美誠選手、張本美和選手でした。平野美宇選手はエントリー判断時にWR17位だったため出場できませんでした。

ドロー

ドローの様子はYouTubeで生配信されました。

早田ひな選手はいきなり陳夢選手に当たるドローになりました。

ドロー結果

引用:テレ東卓球情報のXポスト

試合結果:ベスト16

初戦で陳夢選手と当たり、惜しくも2-3で負けてしまいました。

世界ランク2位と5位が初戦で当たるのはもったいないと思いますが、ファイナルズはシード数が4で残りは完全ランダムなので(ドロー運の要素が大きいですが)しょうがないです。誰とどこで当たっても勝てるぐらい強くなるしかないです。

Round 16

陳夢選手との対戦でした。今年3回目の対戦になりました。

R16スコア表

  • 第1ゲーム、入りが悪く2-8と大量リードされます。ほぼ一方的な展開で5-11でこのゲームを落としてしまいます。
  • 第2ゲーム、世界最高水準の激しい打ち合いが続き、点差が開かない展開で9-10とゲームポイントを握られますが、デュースに持ち込みます。そこから心臓に悪い展開が続きますが、17-15でこのゲームを取り返します。
  • 第3ゲーム、接戦で6-6まで競りますが、レシーブで攻めてから流れをつかみ、11-7でこのゲームも取ってゲームカウントを2-1にします。
  • 第4ゲーム、陳夢選手が強さを見せてリードされる展開になります。8-10まで食い下がりますが、8-11で落としてしまいます。
  • 最終第5ゲーム、激しい打ち合いが続きます。陳夢選手の流れになる中、全力で食い下がりますが惜しくも7-11で負けてしまいました。

この試合、調子が悪い時に良くやる凡ミスはほとんどなく、陳夢選手の強さ・巧さにやられてしまいました。陳夢選手、とんでもなく強かったです。

フル動画、日本語実況解説付き。

フル動画。

ハイライト。

試合後のインタビュー、4分間、必見です。

ハイライト+試合後のインタビューの一部。

スーパーラリー。

第2ゲーム、10-10から全部見せ。

みんスポからの公式動画。

試合結果を伝える記事。

この試合のスーパープレー。

まとめ

  • 初戦で陳夢選手と当たり、2-1と先行したものの逆転され、惜しくも2-3で負けてしまいました。
  • 結果ベスト8で獲得したWRポイントは100でした。中国四天王が揃っている大会で、ベスト4に入って大きなWRポイントを獲得するのは非常に難しいです。それは、世界ランク4位までと5位以下のポイント差に表れています。
  • 試合後のインタビューで涙を浮かべていましたが、その悔しさと試合中に気付いた学びを糧に、さらに強くなって欲しいです。これまでそうしてきたように。

パリオリンピック選考レース2位争いは

この大会で中国TOP3の選手に勝てば、打倒中国ポイントが獲得できました。平野美宇選手は出場できなかったので、伊藤美誠選手が差を縮める貴重なチャンスで注目されていました。

伊藤美誠選手は準々決勝で陳夢選手と対戦しましたが、ストレートで負けてしまい、平野美宇選手とのポイント差34.5を縮めることはできませんでした。

大会終了後

早田ひな選手は自身のインスタグラムストーリーズに、応援してくれた人への感謝の気持ちと悔しい気持ち、そして勝てるようになりたち気持ちを綴っていました。次はその結びの言葉です。

全力応援をしてくださった皆さんに勝った姿を見せることができず悔しい気持ちでいっぱいです。
次こそは壁を超えられるように頑張りたいと思います。
挑戦

引用:早田ひな選手のインスタグラムストーリーズ

努力の方向性が間違っていないことは確信できたはずです。これからも全力で応援します。

次は石田大輔コーチの振り返り。

中国のワールドカップ混合団体から、WTTへと続き、コンディションも心配でしたが陳夢選手との一戦は私が1番近く見てきた中でも、ひならしさと日々取り組んで進化した部分とがうまく融合できてきたような内容でした。

中期的な目標はありつつ、各試合に向けた目標もあります。その2つをどう合わせていくか時には数日で合わせていく労力、そして今回のように予定が大きく変わった時には休むこととのバランスは非常に難しい部分ではありますが今回の試合は大きな収穫となったように思います。実力を上げることがまだまだ必要であり時間はかかると思いますが、またあたたかいご声援をどうぞ宜しくお願い致します。

引用:石田大輔コーチのインスタグラム

「予定が大きく変わった」というのは、成都からの帰国便の大幅な遅延、大阪着が羽田着になり、十分な休息が取れないまま名古屋入りしたことを指しています。

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