WTTグランドスマッシュはWTTシリーズの最上位大会です。その第1回大会がシンガポールスマッシュ2022です。
付与されるWRポイントが高いため、世界ランク上位選手がびっしり出場します。ひと試合でも多く勝ってポイントを稼いでおきたいところです。
シングルスは孫穎莎選手に負けてベスト8でした。みまひなペアのダブルスは、孫穎莎/王曼昱ペアに負けて準優勝でした。はりひなペアの混合ダブルスは、香港ペアに負けて悔しいベスト8でした。
*アイキャッチ画像はWTT公式サイトからの引用です。
WTTグランドスマッシュ
- 年間最大4大会開催可能ですが、大会運営に億円単位の費用がかかるため、開催できる国・協会が限られるようです。
- 本戦10日、予選2~3日のゆったりした日程。
- シングルス、ダブルス、混合ダブルスの3種目を実施。
- シングルスの本戦は64名、うち8名は予選64名を通過した選手。
- ダブルス24ペア、混合ダブルス16ペア(共に予選なし)。
- シングルスは本戦、予選合わせて各協会から6名までしか出場できません。また世界ランク上位者から優先出場となっています。
- 世界ランク20位以内の選手参加規制はありません。
- 出場資格を持つ選手が病気や怪我以外の理由で辞退した場合、ペナルティの対象となります。
- シングルスの準決勝、決勝のみ7ゲームマッチ、他はすべて5ゲームマッチ。
- 優勝選手には2,000ポイントが付与されます。WTTチャンピオンが1,000ポイント、WTTスターコンテンダーが600ポイントですからダントツの高さです。
シンガポールスマッシュ2022
なぜか大会名の頭にWTTを付けないようです。
- 期間:2022年3月7日から20日
- 場所:シンガポール(日本との時差1時間、現地10:00が日本の11:00)
- 出場種目:シングルス、ダブルス、混合ダブルス
- 参照:WTT公式サイト
- パリ五輪選考ポイント付与対象ではありません。
第1回パリオリンピック選考会の直後に開催されたため、早田ひな選手は移動日含めて本戦まで4日しかありませんでした。
シングルス出場選手
世界ランク(ほぼ)上位32名の顔ぶれです。最上位大会だけあって、ランキング上位選手がびっしり並んでいます。早田ひな選手はWR6位でした。
中国人選手は本戦7名、予選1名の合計8名でした。
シングルス:ベスト8
早田ひな選手はRound 16までは中国人ではない選手、準々決勝で孫穎莎選手か劉詩雯選手に当たるという悪くないドローでした。
期待通り勝って準々決勝に進みましたが、孫穎莎選手に負けてベスト8でした。
獲得したWRポイントは350でした。
Round 64(1回戦)
予選からシード1位で勝ち上がってきた、ルクセンブルクのデヌッテ選手との対戦でした。
フルゲームになりましたが、最終ゲームは圧倒しました。勝てて良かったです。
- 第1ゲームは危なげなく大量リードで取ります。
- 第2ゲームはミスが増えて接戦になり落とします。
- 第3ゲーム、ラリー戦が互角で接戦になりますが、なんとか取ります。
- 第4ゲームはラリーにミスが多く出て落としてしまいます。
- 最終第5ゲームは流れをつかんで11-1と圧倒します。
危なかったですね。初戦で負けてたら精神的ダメージが大きすぎました。
フル動画。
ダイジェスト。
最終ゲームの連続得点シーン。
Round 32(2回戦)
シンガポールのグイ・ルイシュエン選手との対戦でした。開催国ワイルドカードでの出場です。
危なげなく勝つことができました。
フル動画。
ダイジェスト。
ハイライト。
勝利インタビュー。
Round 16(3回戦)
香港の李皓晴選手との対戦でした。
3-1のスコアよりずっと苦しい展開でしたが、勝ち切ることができて良かったです。
- 第1ゲームはミスが少なく、危なげなく取ります。
- 第2ゲームは一転、ラリー中のミスが増えてあっさり落とします。
- 第3ゲームも接戦になりますが、勝負どころで得点して取ります。
- 第4ゲームはラリー中の失点が多く6-10と先にゲームポイントを握られますが、そこからの6連続得点で勝ちました。
フル動画。
ダイジェスト。
ハイライト。
勝利インタビュー。
試合後のインタビュー。
準々決勝
孫穎莎選手とはWTTカップファイナルズ2021の準決勝で負けて以来の対戦です。
孫穎莎選手は安定して強いです。試合後のインタビューにあった「孫穎莎選手と試合をすることで自分自身が強くなっていると感じる」が印象的でした。
- 第1ゲーム、接戦で9-10まで競りますが、ラリー力に優る孫穎莎選手が取ります。
- 第2ゲーム、ラリーは互角でしたがレシーブミス4本がひびいて落とします。
- 第3ゲームも接戦で再度9-10まで競りますが、あと一歩及ばず負けてしまいました。
フル動画。
ダイジェスト。
この試合のスーパープレー。
試合後のインタビュー。
ダブルス:準優勝
みまひなペアは決勝戦で孫穎莎/王曼昱ペアと当たるドローでした。
他に中国人選手のペアは出場していませんでした。みまひなペアは期待通り決勝まで進んだものの、孫穎莎/王曼昱ペアに負けて準優勝でした。
Round 16(2回戦)
みまひなペアとの対戦は2017ワールドツアー・グランドファイナル以来となった国際ペアとの対戦でした。
第3ゲームは接戦になりましたが、しっかり勝てて良かったです。
ダイジェスト。
試合後のインタビュー。
準々決勝
みまひなペアが初めて対戦するインドペアとの対戦でした。
みまひなペアはミスが目立ちました。相手ペアのミスの多さに助けられた印象です。
フル動画。
ダイジェスト。
試合後のインタビュー。
準決勝
みまひなペアが良く対戦するセーチ/ポルカノバの国際ペアとの対戦でした。
プレーの安定性が低く、負けててもおかしくない試合でした。
フル動画。
ダイジェスト。
スーパープレー2連発。
勝利インタビュー。
試合後のインタビュー。
決勝
孫穎莎/王曼昱の中国ペアとの対戦でした。世界ランクは3位ですが、ダントツの世界最強ペアです。
今大会の調子から、勝てる気はしていませんでしたが、まったく歯が立ちませんでした。完敗です。
フル動画。
ダイジェスト。
この試合のスーパープレー。
孫穎莎/王曼昱ペアの勝利インタビュー。
卓球ジャパンのDEEP解説。
混合ダブルス:ベスト8
はりひなペアは勝ち進めれば準決勝で王楚欽/孫穎莎ペアと当たるドローでしたが、2回戦(準々決勝)で香港ペアに負けてしまい、悔しいベスト8でした。
Round 16(1回戦)
初戦から強敵の張禹珍(ジャン・ウジン)/田志希(チョン・ジヒ)の韓国ペアとの対戦でした。
ストレート勝ちですが、相手のミスに助けられた印象です。
フル動画。
ダイジェスト。
準々決勝
黄鎮廷/杜凱琹の香港ペアとの対戦でした。世界卓球2021ヒューストンで3-1で勝利していました。
この試合はミスが多く、負けてしまいました。
- 第1ゲームは調子が悪い中8-8まで粘りますが、攻撃が決まらず落としてしまいます。
- 第2ゲームも流れをつかめずあっさり落とします。
- 第3ゲームもミスが多く、第2ゲームと同じ流れで負けてしまいました。
フル動画。
ダイジェスト。
まとめ
- シングルスは準々決勝まで勝ち進み、孫穎莎選手と対戦できたことは大きな収穫だったはずです。獲得したポイントは350で、これは決して少なくないです。(WTTコンテンダーの優勝ポイントが400です。)
- みまひなペアのダブルスは、決勝まで進んだものの、今大会調子が上がらないまま終わってしまった印象です。二人が共に好調でないと孫穎莎/王曼昱ペアには勝てません。
- はりひなペアの混合ダブルスは、ベスト8という非常に残念な結果に終わりました。何が悪かったは、張本智和選手、早田ひな選手が良く分かっていることでしょう。これからさらに強くなると信じています。