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早田ひな選手の怪我の回復状況

早田ひな選手はパリオリンピックのシングルス準々決勝で左腕を痛めてしまい、孫穎莎選手との準決勝は本来のパフォーマンスには程遠い状態で負けてしまいました。メダル決定戦も同じような腕の状態で臨もうとしていましたが、試合開始5分前にドクターに打ってもらった痛み止めの注射が効き、申裕斌選手との激戦を4-2で制し、オリンピックシングルスの銅メダリストになりました。

その後の団体戦も棄権しないで戦い抜き、チームメートにも支えられて団体戦銀メダリストにもなりました。

しかし負った怪我の程度は悪く、大会に復帰するまで102日を要しました。現在も回復途上にありますが、2025年全日本選手権大会で優勝、3連覇を達成できるところまで戻ってきました。

この記事では早田ひな選手が大会に復帰してからの、怪我の回復状況についてまとめています。なお、早田ひなファン限定記事です。

*アイキャッチ画像は早田ひな選手のインスタグラムからの引用です。

WTTファイナルズ福岡2024で大会に復帰

  • 2024年11月20日、(パリオリンピック後)102日ぶりに試合に復帰できました。地元福岡で開催されたファイナルズだったので、試合に勝つことよりも元気な姿をファンに見せたい気持ちが強かったことでしょう。
  • 試合に復帰できたものの、まだバックハンドは強く振れない、制約のある中での試合になりました。仕上がりの良いセーチ選手に勝つことはできませんでしたが、現状で出せる最大限のパフォーマンスを発揮してくれたと思います。
  • バックハンドを強く振れないためですが、バックハンドでできる技術で強化してきたに違いないプレーをたくさん披露してくれました。それはバックハンドが自在に使えるようになってからも武器になるはずです。
  • 試合後のミックスゾーンでのインタビューから、この大会で設定した目標は達成できたことが伺えました。
  • 試合中に笑顔をたくさん見れたし、得点時の咆哮も数多く聞くことができて良かったです。

大会開催前

ドローセレモニー後に撮られたと思われるインタビュー。率直な気持ちを話してくれています。

報道陣に次のように語ったようです。

「まだプレーには制限がある中での出場にはなると思うんですけど、その中で今だからできること、自分の中で目標立ててやってきた部分はあるので、そういったいつもと違う早田ひなの部分をもしかしたらあるかもしれないので、そういった部分を楽しみに見ていただけたらと思います。」

引用:「いつもと違う部分を見てほしい」卓球の早田ひな選手 地元の北九州市で復帰戦「WTTファイナルズ」出場 パリ五輪で左腕負傷

初戦のR16でセーチ選手に負けました

ミックスゾーンでのインタビュー。

その中で話していたこと。

  • 私の中では本当に練習したことを全部出せたんじゃないかなっていうような試合だった。
  • 1ゲーム取れたのもすごく嬉しかったですし、120点ぐらいかなっていうのは思っています。
  • 休養中に行われていた試合の結果は見たりとかしていて、早くそういう舞台に復帰したいなって思っていた。
  • 今回こうやって地元で試合ができるっていうことで、それに向けてこう頑張ってきた部分はあって、負けてしまったんですけど今日の負けは全然悔いはないかなって。
  • やりきって皆さんの前でプレーできたことが本当に良かったです。

引用:ミックスゾーンでのインタビュー

大会終了後

Xにポストされた早田ひな選手のメッセージ。

2024年11月29日に公開された記事。「左腕の状態を含めた現状のコンディションについて、試合後に「40%くらい」と語った早田」。

Tリーグに復帰

2024年12月26日にTリーグに復帰しました。2025年1月4日、5日も出場し、ダブルス、シングルス、ビクトリーマッチ、シングルスと4マッチ戦いましたが、いずれも勝つことはできませんでした。

WTTスターコンテンダードーハ2025

2025年1月6日に開催されました。早田ひな選手の今大会の目標は1勝することでした。初戦のR32で横井咲桜選手に勝てたことでその目標を達成できました。R16で中国の陳熠選手に負けてしまいましたが、勝てるような試合内容ではなかったので、しょうがないと思いました。最近の早田ひな選手の発言からは、怪我する前と同じ状態には戻せないそうで、違う自分として強くなることを目指しているようです。

本戦前の練習の様子

予備知識なしで見たらいつもの元気な早田ひな選手です。

初戦のR32で横井咲桜選手に勝利

試合後のインタビュー。

R16で中国の陳熠選手に負けました

試合後のインタビュー。負けたけど前向きで謙虚です。全日本選手権では後悔しないように頑張りたいとのこと。

2025年全日本選手権大会で優勝

早田ひな選手は怪我からの回復途上にあったので、優勝を目指すのは難しかったと思います。R16までの3試合の戦い方を見て、最終日に残るのは厳しいかなと感じました。ところが準々決勝の芝田沙季選手戦から別人のようなプレーで(自分で設けていた制限を外したのではなかろうか)準決勝進出を決めます。このプレーができれば大藤沙月選手とも互角に戦えるかもと期待したところ、大藤沙月らしさを完全に封じ込み、ストレート勝利で決勝進出を決めます。

決勝は昨年の全日本選手権と同じカード、張本美和選手との対戦でした。大藤沙月選手との試合内容から、優勝の可能性は十分にあると期待しましたが、激戦は避けられない、ゲームカウントで先行できたらと思っていました。ところが不思議なぐらい張本美和選手らしさがない試合内容で、頭が冴えているからこそできる多彩な得点パターンで翻弄します。両ハンドをしっかり振れているし、プレーに躍動感がありました。実況の山﨑雄樹さんの目にも、完全復活したように写ったようです。得点時の雄叫び、動作、表情も怪我する前のものでした。

早田ひな選手からのメッセージ

早田ひな選手のインスタグラム

 
 
 
 
 
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優勝後の記者会見

優勝後の記者会見をまとめた記事。記者がいろんな質問をし、それに率直に回答しています。

次は上記記者会見の内容を要約したものです。多分に僕の主観と他所で仕入れた知識が入っています。

  • 優勝は目標にしていなかったし、できるとも思っていなかったが、決勝まで来れたので最後はすべてを出し切ろうと思った。優勝したことより出し切れたことの方がうれしい。
  • 準決勝後に痛みを感じることもあったが、それでも決勝を頑張ることにした。この痛みの問題は時間が解決してくれるはず。今はそれに慣れるしかない。
  • 腕が安定した状態に戻るまであと半年から1年かかる見込み。その間は強じゃなくて巧さで勝つことが大事で、そこを強化する期間にしたい。
  • チキータは腕への負担が大きいので回数を少なくしている。準決勝、決勝はその使い方が良かった。
  • 優勝したら世界卓球選手権シングルスの出場権を獲得できること、3連覇がかかっていることは意識していなかった。
  • 試合勘はほぼ戻ってきた。あとは腕の状態と向き合ってそれをどう使っていくかが課題。
  • 6試合戦い、トップ選手と試合ができてその感覚が戻ってきたのが良かった。
  • ある程度練習ができるようになって1ヶ月ちょっと。その頃から怪我する前のようにできないことがいくつもあることが分かってきた。そのため「パリまでの自分には戻れない」ので、シーズン2は違う早田ひなを目指したい。
  • 練習時間は、怪我する前と比べて1、2時間減らしているので、1日3.5時間ぐらい。他に(筋力強化系、頭脳系)トレーニングをしている。今回優勝できたことで、練習時間を減らしてもやって行ける自信がついた。
  • 怪我をした腕の問題、時間が解決するものもあれば、そうでないものもある。それと付き合いながら強化していくことになる。
  • 世界選手権に向けては腕を回復させていくことが重要。その時にできるようになっている技術で、また新しい真っ向勝負じゃない今回みたいな巧さを出した試合ができればいいなと思っている。目標としては前回のメダル色のメダルよりも上には行きたいなと思っているが、その時のベストを尽くせればそれでいい。

石田大輔さんのインスタグラム

早田ひな選手は準決勝後に痛みを感じるタイミングもあったが、決勝戦を頑張りました。優勝後のインタビューで「アドレナリンが出て、今腕がどうなっているか分からないです」と笑いながらファンを心配させるコメントをしていました。

が、大会終了後に大輔先生と再会した際、早田ひな選手の左手には何も巻かれてませんでした。これは左腕があの激戦に耐えてくれたことを示しています。ありがたい。

 
 
 
 
 
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大輔先生、離れてもずっと側にいて下さい。

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