国際大会

世界卓球2021ヒューストン大会の結果詳細

世界卓球は選手にとっても日本卓球協会にとっても特別な大会です。早田ひな選手は今大会初めて、世界卓球のシングルス代表として出場しました。

シングルスは中国選手の層の厚さを再認識する結果になりましたが、ダブルスと混合ダブルスは銀メダルを獲得し、とても収穫の多い大会でした。

*アイキャッチ画像はこちらのプロモーション動画からの引用です。

大会の仕様

  • 個人戦と団体戦が毎年交互に開催されています。奇数年は個人戦、偶数年は団体戦です。
  • 日本卓球協会がオリンピックに次ぐ重要な国際大会と位置付けており、選手選考・選手団の派遣には別格のリソースを投入しています。
  • 個人戦はシングルス、ダブルス、混合ダブルスの3種目を実施。
  • 団体戦はシングルスのみでリーグ戦による予選ラウンドとトーナメント戦による決勝ラウンドで構成。
  • 日本人のシングルス出場枠は5名。
  • シングルスはRound 128から、ダブルス種目はRound 64から(ともに予選なし)と出場人数、試合数が多い。
  • シングルスは7ゲームマッチ、ダブルス種目は5ゲームマッチ。
  • 同一種目は同日には1試合しか行われない日程が組まれています。
  • 優勝選手には2000ポイントが付与されます。(オリンピック、グランドスマッシュと同じ。)

大会情報

  • 期間:2021年11月23日から29日
  • 場所:アメリカ・ヒューストン(日本との時差15時間、現地10:00が日本の1:00)
  • 出場種目:シングルス、ダブルス、混合ダブルス
  • 参照:WTT公式サイト日本卓球協会公式サイト

ネット中継

  • (ITTFが管轄する大会ですが)WTTがYoutubeチャンネルでリアルタイム配信しました。
  • テレビ東京卓球チャンネルはT1とT2をリアルタイム配信しました。日本語実況付きの中継も多かったです。
  • リアルタイム視聴できなくても、おおむね24時間以内にはテレビ東京卓球チャンネルにアップされました。ありがたいです。

またテレビ東京が地上波とBSで一部の試合を放送しました。

大会期間中は時差のため不規則な生活となりましたが、ネット中継が充実していて観たい試合は全部観れました。

大会開催前

日本代表出発前合同記者会見。

大会開催前インタビュー。

本会場初練習風景。

本会場初練習後の立ち話。

ドロー決定後の立ち話。他のメディアには絶対撮れない映像。

試合開始前日の立ち話。この映像を撮れるのはテレビ東京だからこそ。

シングルス出場選手

予選なし、全員本戦から出場で総数120名を超えてます。次は世界ランキング上位40名の顔ぶれです。

早田ひな選手はWR18位で第15シードでした。

シングルス出場選手(上位40名のみ)

中国人選手も5名です。

シングルス:ベスト16

早田ひな選手はR64からの登場で、R16で中国の王芸迪選手に当たり、そこを突破できて順当ならば準々決勝で伊藤美誠選手に当たる、悪くないドローでした。(この大会は32名がシードされるので、WTTシリーズよりも「ひどいドロー」になりにくい印象です。)

早田ひな選手は期待通りR16まで進みましたが、王芸迪選手に勝てませんでした。結果ベスト16、獲得したWRポイントは175でした。

Round 64(2回戦)

インドのムカルジー選手との対戦でした。

ムカルジー選手

世界卓球2021ヒューストン大会シングルス、R64スコア表

バック面にアンチトップスピンラバーを貼っていて対応が難しい選手ですが、事前に十分な対策を行っていたのでしょう、危なげなく勝つことができました。

フル動画、日本語実況付き。

フル動画。

ダイジェスト。

ハイライト。

Round 32(3回戦)

エジプトのメシュレフ選手との対戦でした。

メシュレフ選手

世界卓球2021ヒューストン大会シングルス、R32スコア表

  • 第1ゲーム、相手のミスを誘って11-6で取りますが、自由に打たせてしまうと怖い選手だというのが分かります。
  • 第2ゲーム、出だし4-1とリードしますが、ラリーに打ち負けて4-4に、そこからミスを連発して1点も取れずに4-11で落としてしまいます。
  • 第3ゲーム、落ち着きを取り戻したのか、普段の早田選手らしい動きになります。8-7からのレシーブエースでやっと声を出し、最後は強気のフォアドライブで決めて11-9で取り返します。
  • 第4ゲーム、得点パターンが増えて10-3と大量リードします。ここからミスを連発して10-7まで追い上げられますが、なんとかこのゲームも取ります。ゲームカウントは3-1に。
  • 第5ゲーム、これまでのゲームとは一変し、流れをつかんで11-2で勝ち切ります。ナイスプレーもたくさん出ましたが、なぜかほとんど吠えませんでした。

立て直せたから良かったものの、展開によっては危なかったですね。

フル動画。

ダイジェスト。

ハイライト。

Round 16(4回戦)

中国の王芸迪(ワン・イーディー)選手との対戦でした。初対戦だったそうです。

王芸迪選手、めちゃくちゃ強かったです。

世界卓球2021ヒューストン大会シングルス、R16スコア表

  • 第1ゲーム、早田選手は攻撃時のミスが多く、王芸迪選手の攻撃力の高さに押され4-11であっさりと落とします。
  • 第2ゲーム、早田選手はスマッシュをネットミスする、長いラリーで打ち負けるなど苦しい展開が続き、6-11でこのゲームも落としてしまいます。王芸迪選手のプレーは精度が高く、ラリーでの破壊力は圧倒的です。その強さは二軍じゃないでしょ。
  • 第3ゲーム、攻撃時のミスが減って特徴的な声が出るようになります。一時7-4とリードするものの追い付かれ9-9になります。攻めたロングサービスを強烈なフォアドライブで返され先にゲームポイントを握られますが、ラリー戦に打ち勝ってデュースに持ち込みます。王芸迪選手に攻撃に耐えて15-13でなんとか取ります。
  • 第4ゲーム、ラリーになると厳しいコースに威力のあるボールを打ち込まれて返球できないという、この試合で再三繰り返されているシーンが増えます。孫穎莎選手の8点以降のプレーを常時やっている感覚で、6-11で落とします。
  • 第5ゲーム、王芸迪選手の攻撃力に押されて1-8と大量リードを許します。ところがここから流れが変わり、あれだけ負けていたラリーで勝てるようになり、10-9で先にゲームポイントを握ります。でもそのまま勝たせてはくれずデュースになります。そこから両者一歩も譲らず9分10秒間(なんですと)1点差以内のゲームを続け20-18で取ります。凄まじいゲームでした。
  • 第6ゲーム、この試合を象徴するようなプレーが続きます。長いラリーは明らかに王芸迪選手の方が優位で、早田選手はラリーが長くなる前に得点したいところですが、強打のネットミスが目立ちます。このゲームは粘れず5-11で(あっさりではないものの)落としてしまい、おそらく納得の敗戦となりました。

パリオリンピックまでに倒せるようになりたい選手が増えましたね。

フル動画。

ダイジェスト。

20-18の激戦となった第5ゲーム。9-9から。

ハイライト。

この試合のスーパープレー。

試合後のコメント。

早田選手は「中国選手の中でも、シングルスで最大の強敵は誰でしょう?」と聞かれて、次のように語っています。

「対戦したことがある選手の中では王芸迪(オウ・ゲイテキ)選手です。たぶん一番日本人に負けない、日本人キラーだと思います。他の選手なら自分の技術が通用するなど、まだ手応えがあるのですが、王芸迪選手って何かができるようになったとしても勝てそうにない感じがする(笑)。サービスのタイミングや出し方が独特で、レシーブがやり難いですし、ラリーになったらピッチが速くて早い段階で決められる。かといって、長いラリーに持ち込むと男子並のボールで絶対に1本多く返ってくる、マシンみたいな感じです(笑)」

引用:自分らしく、早田ひならしくあるため、世界一に挑戦し続ける/早田ひな

ダブルス:準優勝

みまひなペアは準決勝で銭天一/陳夢ペアと、決勝で孫穎莎/王曼昱ペアと当たるドローでした。みまひなペアがノーシードだったのに(世界ランキングはあてになりません)十分準決勝まで進んで中国ペアと戦えるドローになったのは幸運でした。

みまひなペア

孫穎莎/王曼昱ペア

銭天一/陳夢ペア

みまひなペアは準決勝で銭天一/陳夢ペアに勝利しましたが、決勝で孫穎莎/王曼昱ペアに負けて準優勝でした。

みまひなハイライト。

Round 64(1回戦)

フランスのミゴ/ザリフペアとの対戦でした。

ミゴ/ザリフペア

世界卓球2021ヒューストン大会、ダブルス、R64スコア表

第2ゲームはミスを連発して先にゲームポイントを握られるなど、自滅寸前でした。みまひなペアの脆さが出る時は、大体こんな感じです。

他のゲームは余裕がありました。

フル動画。

Round 32(2回戦)

台湾の陳思羽/李昱諄ペアとの対戦でした。

陳思羽/李昱諄ペア

世界卓球2021ヒューストン大会、ダブルス、R32スコア表

  • 第1ゲーム、ミスが多く9-9まで競りますが、何とか11-9で取ります。落としていてもおかしくない内容でした。
  • 第2ゲーム、まだミスは多いものの攻撃が決まり始めてリードする展開になります。11-7でこのゲームも取りますが、プレーの精度を上げないと決勝戦まで行けないです。
  • 第3ゲーム、陳思羽/李昱諄ペアのミスが増え、みまひなペアがミスしなくなって11-1で勝ち切ります。

勝てましたが、このままでは準決勝で銭天一/陳夢ペアを倒せないです。

フル動画、日本語実況付き。

ダイジェスト。

この試合のスーパープレー。

Round 16(3回戦)

ドイツのミッテルハム/ウィンターペアとの対戦でした。

ミッテルハム/ウィンターペア

世界卓球2021ヒューストン大会、ダブルス、R16スコア表

  • 第1ゲーム、ミスの少なかったみまひなペアが11-7で取ります。
  • 第2ゲーム、ペアの脆さを見せて7連続失点があり、6-10と大量リードされます。そこから追い上げますが、9-11で落としてしまいます。
  • 第3ゲーム、プレーの精度を上げたみまひなペアが11-6で取り、ゲームカウントを2-1にします。
  • 第4ゲーム、みまひなペアのプレーは安定性せず、8-8まで競ります。落としてもおかしくないゲームでしたが、何とか踏ん張って11-8勝ち切ります。

危なかったですね。勝てて良かったです。

フル動画、日本語実況付き。

この試合のスーパープレー。

準々決勝

ルーマニアのサマラ/ドラゴマンペアとの対戦でした。

サマラ/ドラゴマンペア

世界卓球2021ヒューストン大会、ダブルス、準々決勝スコア表

  • 第1ゲーム、サマラ/ドラゴマンペアのミスに助けられて10-3と大量リードでゲームポイントを握ります。ところがここから10-8まで追い上げられます。要因の半分は、みまひなペアのミスです。最後11-8で取りますが、不安定ですね。
  • 第2ゲーム、プレーの不安定さは改善されず、ハラハラすることが多いです。11-8でこのゲームも取りますが、良くないですね。
  • 第3ゲーム、得点要因が増え、繰り返された失点パターンが減った結果、11-1と大量リードで勝ち切ります。

これで準優勝に進めましたが、現在のみまひなペアでは、銭天一/陳夢ペアには勝てないと思いました。

フル動画。

ダイジェスト。

この試合のスーパープレー。

準決勝

中国の銭天一/陳夢ペアとの対戦でした。

銭天一/陳夢ペア

準々決勝までの相手とは格が違っていました。

世界卓球2021ヒューストン大会、ダブルス、準決勝スコア表

  • 第1ゲーム、これまでの対戦相手と違って長いラリーが多いです。これまでの試合よりはプレーの精度が上がり、接戦になりますが、11-9で取ります。
  • 第2ゲーム、銭天一/陳夢ペアが流れをつかんでみまひなペアを圧倒し、2-11の大量リードで取り返されます。
  • 第3ゲーム、プレーの精度が高く、ラリー戦に強いペアが相手だとこうなるよなという展開で、2-6と大量リードされます。そこから追い上げて9-9にしますが、先にゲームポイントを握られます。分の悪いラリー戦に打ち勝ってデュースに持ち込みますが、早田選手のフォアドライブを銭天一選手に電光石火で打ち返され、続いて強烈なフォアドライブを決められ10-12でこのゲームも落とします。公平に見て、銭天一/陳夢ペアの方が実力者です。
  • 落とせない第4ゲーム、流れをつかんで5-1と大量リードしますが、長いラリーが増えて6-6と追い付かれます。そこから強気の攻めで突き放して11-6で取り、ゲームカウントを2-2とします。
  • 最終第5ゲーム、ラリーの応酬が続きますが流れをつかんだみまひなペアが8-4とリードを広げます。ここで銭天一/陳夢ペアの闘争心に火を付けてしまい、2点差まで追い上げられますが、強気の姿勢を崩さなかったみまひなペアが11-7で勝ち切り、強敵から勝利をもぎ取りました。

勝てて良かったですが、実力は銭天一/陳夢ペアの方が上でしたね。

フル動画。

ダイジェスト。

ハイライト。

この試合のスーパープレー。

決勝

中国の孫穎莎/王曼昱ペアとの対戦でした。2年前の世界卓球の決勝戦でこのペアに負けており、そのリベンジを果たしたいというのが大会前の意気込みでしたが、2年の間に孫穎莎/王曼昱ペアも成長しており、勝たせてもらえませんでした。

孫穎莎/王曼昱ペア

世界卓球2021ヒューストン大会、ダブルス、決勝スコア表

  • 第1ゲーム、長いラリーが多くなりますが、みまひなペアは今大会一番の動きの良さで互角に戦い9-9まで競ります。ここからペア同士の実力差が分かるプレー2つで9-11で落とします。
  • 第2ゲーム、ラリー力の差が出始めてリードを広げられます。ラリーを嫌って伊藤選手がスマッシュを選択し、決まればいいのですがそれだけではゲームに勝てません。このゲームも7-11で落としてしまいます。
  • 第3ゲーム、ラリー戦は分が悪いもののサーブ、レシーブを工夫して6-6まで競ります。6-8からは伊藤選手サーブ、早田選手の強烈なバックハンドで8-8と追い付きます。が、プレーの精度が高い孫穎莎/王曼昱ペアに押し切られ、8-11で負けてしまいました。

今大会、ラリー戦は一番良かったですが、孫穎莎/王曼昱ペアの方が数段上で、運良くゲームは取れても試合には勝てないと思いました。

フル動画、日本語実況付き。

フル動画。

ダイジェスト。

ハイライト。

この試合のスーパープレー。

決勝後インタビュー。

表彰式。

卓球ジャパン!、みまひなペア徹底解説スペシャル。

混合ダブルス:準優勝

はりひなペアは初戦(2回戦)で宇田/芝田ペアと当たり、勝ち進めれば準決勝で林高遠/リリーの国際ペアと、決勝で王楚欽/孫穎莎ペアと当たるドローでした。

林高遠/リリーの国際ペア

王楚欽/孫穎莎ペア

はりひなペアは林高遠/リリーペアを破って決勝まで進みますが、王楚欽/孫穎莎ペアに負けて準優勝でした。

はりひなペア

林高遠/リリーペアはノーシードでしたが、準決勝まで当たらなくて良かったです。

はりひなペアの練習風景。

Round 32(2回戦)

いきなり初戦で宇田/芝田ペアと当たってしまいました。

宇田/芝田ペア

張本選手の調子が悪いままだったら負けていました。

世界卓球2021ヒューストン大会、混合ダブルス、R32スコア表

  • 第1ゲーム、ミスを連発して0-7と最悪の立ち上がりになります。悪い流れを断ち切れず、4-11であっさり落としてしまいます。
  • 第2ゲーム、いつものはりひなペアのプレーが戻り、攻撃が決まるようになります。11-5で取り返します。
  • 第3ゲーム、再度ミスを連発して0-4と出遅れますが、盛り返して4-4にします。それでも張本選手の両ハンドの精度が低く4-7とリードされます。その後も宇田/芝田ペアの攻め方が優り7-11で落としてしまいます。ゲームカウント1-2と後がなくなります。
  • 第4ゲーム、今度はナイスプレーを連発して4-0とリードします。その後追い上げられますが、ミスの減ったはりひなペアが11-6で取り返します。
  • 最終第5ゲーム、両者良いプレーが増えて接戦になり5-5まで競りますが、そこから流れをつかんで11-5で勝ち切りました。

危ない試合でしたが、勝てて良かったです。

フル動画。

ダイジェスト。

ハイライト。

Round 16(3回戦)

黄鎮廷/杜凱琹の香港ペアとの対戦でした。強敵です。

黄鎮廷/杜凱琹の香港ペア

張本選手はシングルスとダブルスが敗退となっていたので、混合ダブルスは勝ち進みたいと思っていたはずです。

世界卓球2021ヒューストン大会、混合ダブルス、R16スコア表

  • 第1ゲーム、接戦になり9-9まで競ります。先にゲームポイントを握られますがデュースに持ち込み、粘って14-12で取ります。
  • 第2ゲームも接戦になり6-8まで競りますが、そこから黄鎮廷/杜凱琹ペアの攻撃力が優って6-11で落としてしまいます。香港ペア強いです。
  • 第3ゲーム、第1ゲームと同じ日本ペアが不利なローテーション。接戦で9-9まで競りますが、そこから2本決めて11-9で取り返します。ゲームカウント2-1に。
  • 第4ゲーム、これまでと変わって台上プレーによる得点が増えます。ミスを減らしたはりひなペアがリードする展開となり、最後は10-6からはりひなペアらしい攻撃を決めて勝ち切り、強敵に勝利しました。

素晴らしい試合でした。アーカイブには残っていませんが、試合後に張本選手が荷物をまとめながら「これで明日も試合ができる。ありがとうございます。」と言っていたのが印象的でした。明日も漢になれ。

フル動画、日本語実況付き。

フル動画。

準々決勝

グナナセカラン/バトラーのインドペアとの対戦でした。難敵です。

グナナセカラン/バトラーのインドペア

福原愛さんの解説付き動画がおすすめです。

世界卓球2021ヒューストン大会、混合ダブルス、準々決勝スコア表

  • 第1ゲーム、前の試合で漢になった張本選手は好調を維持しており、早田選手も元気で11-5で取ります。
  • 第2ゲーム、難敵相手にミスのないプレーで攻め続け、11-2でこのゲームも取ります。
  • 第3ゲーム、はりひなペアのボールに慣れてきたインドペアに押し切られ、7-11で落とします。
  • 第4ゲーム、質の高いプレーの応酬が続き9-9まで競ります。ここから2本、はりひなペアらしい攻撃で取って勝ち切り、難敵に勝利しました。

フルゲームになっていたら、負けたかも知れない試合でした。勝てて良かったです。これではりひなペアはメダルを確定させました。張本選手にとっては世界卓球初のメダルです。

フル動画、日本語実況付き。解説は福原愛さん。超絶分かりやすいです。

フル動画。

ダイジェスト。

勝利インタビュー。

準決勝

中国・米国の国際ペアとの対戦でした。このペアは大会開催直前になって「ピンポン外交」の結果急遽組まれた(変更になった)もので、選手から見たら冗談じゃないわけですが、それを口にすることでもできず、苦しい思いをしたことでしょう。

林高遠/リリーの国際ペア

どちらが勝ってもおかしくない試合でした。

世界卓球2021ヒューストン大会、混合ダブルス、準決勝スコア表

  • 第1ゲーム、質の高いプレーの応酬が続く展開になり9-9まで競ります。そこから早田選手のサービスエース、張本選手の狙いすましたバックハンドが決まり11-9で取ります。
  • 第2ゲーム、コース取りが良くスーパープレーもあり流れをつかんで圧倒し、11-1でこのゲームも取ります。張本選手絶好調です。
  • 第3ゲーム、ややミスが増え、林高遠選手の強いボールが決まるようになり6-11で落とします。
  • 第4ゲーム、7-5まではリードする展開でしたが、そこから逆襲にあい7-9と逆転されます。失った流れを取り戻せず8-11でこのゲームも落とします。ゲームカウント2-2で勝負は最終ゲームへ。
  • 最終第5ゲーム、質の高い攻撃的なプレーを連続で決めて流れをつかみます。ゲーム終盤は台上プレー、サーブでも得点して10-1でマッチポイントを握ります。最後は台上プレーでリリー選手のミスを誘って11-2で勝ち切り、決勝進出を決めました。

素晴らしい試合でした。この勝利はパリオリンピックを目指す二人にとっても、非常に大きなものになったはずです。

フル動画、日本語実況付き。

フル動画。

ダイジェスト。

ハイライト。

勝利インタビュー。

決勝

王楚欽/孫穎莎の中国ペアとの対戦でした。世界最強です。

王楚欽/孫穎莎ペア

完敗でした。

世界卓球2021ヒューストン大会、混合ダブルス、決勝スコア表

  • 第1ゲーム、王楚欽/孫穎莎ペアに強いボールを厳しいコースに打ち込まれ、0-7と大量リードされます。好調の張本選手も王楚欽選手の強く厳しいボールに手を焼き、2-11で落とします。
  • 第2ゲーム、第1ゲームよりは得点機会が増えたものの、ラリー力の差が大きく徐々に点差を広げられる展開になり、5-11でこのゲームも落とします。
  • 第3ゲーム、ラリーで打ち負ける、チャンスに見えるボールも(回転量が多いためか)ネットミスするなどして3-7とリードされます。ここから張本選手の強打とチキータで6-7としタイムアウトを取らせます。その後8-9まで粘りますが、力及ばず8-11で負けてしまいました。

このペアに勝つには相手よりも多く、強いボールを厳しいコースに返球し続ける力を付けないといけないです。

フル動画。

ダイジェスト。

ハイライト。

表彰式。

表彰式でのひとコマ、はりひなペアへのご褒美。

卓球ジャパンの特集。

まとめ

  • シングルスはR16で王芸迪選手に勝てませんでした。王芸迪選手は中国の二軍だと言われていましたが、その実力は世界トップクラスでした。目標が増えました。
  • ダブルスは2年前の世界卓球決勝で負けた孫穎莎/王曼昱ペアとの再戦となり、リベンジに燃えたみまひなペアでしたが2年の間に孫穎莎/王曼昱ペアも成長しており、勝たせてもらえませんでした。
  • 混合ダブルスは準決勝で林高遠/リリーペアを倒して決勝に進みましたが、王楚欽/孫穎莎ペアには歯が立ちませんでした。
  • シングルスは厳しい結果でしたが、ダブルス、混合ダブルスでは銀メダルを獲得し、個人としても日本選手団としても胸を張れる成績を残せました。

早田ひなハイライト。

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