WTTシリーズが開催されるようになって以降、ワールドカップは開催されていませんでした。そこへ突然男女混合の新フォーマットで団体戦のワールドカップを開催すると発表されました。開催経緯に問題があったものの、大会は大盛況でした。
フルメンバーを揃えられなかった国も多い中、日本は3位(銅メダル)でした。中国と優勝を争うためには、このフォーマットに適した選手を選考する必要があります。
*アイキャッチ画像はテレ東卓球情報のXポストからの引用です。
大会の仕様
- 18カ国(チーム)が出場し、ステージ1は4チームずつの2グループと5チームずつの2グループに分かれてラウンドロビンで総当たり戦を行います。各グループの上位2チームがステージ2に進出します。
- 本来は16チームが4チームずつの4グループに分かれるのですが、今大会は事情で18チームになりました。そのため、チームランキングにより第1、2シードである中国とドイツのグループは4チーム、第3、4シードである日本と韓国は5チームのグループです。
- ステージ2は8チームがひとつのグループとしてラウンドロビンで総当たり戦を行いますが、ステージ1で対戦したチームとは試合を行わず、ステージ1の結果が引き継がれます。
- 各チームは男女3名ずつもしくは4名ずつで構成されます。試合にエントリーする男女の人数は同じでなければいけません。
- 各試合は次の5マッチで構成されます。
- 混合ダブルス
- 女子シングルス(混合ダブルスに出ていない選手)
- 男子シングルス(混合ダブルスに出ていない選手)
- 女子ダブルスまたは男子ダブルス
- 男子ダブルスまたは女子ダブルス
- 男女ダブルスの順番は試合直前にチームランキングの低いチームが指定します。
- 選手は最大2マッチにエントリーできます。混合ダブルス+ダブルスまたはシングルス+ダブルスです。
- 各マッチは3ゲームマッチで、必ず3ゲーム行います。結果は3-0、2-1、1-2、0-3のいずれかになります。
- 勝利したゲーム数の合計が8に到達した時点でチームの勝利が決まり、(そのマッチは3ゲーム行っていなくても)試合終了になります。
- 最も競った場合、第5マッチの第3ゲームで勝利ゲームカウント8-7で決着します。
- 一方的な展開になった場合、最短で第3マッチの第2ゲームで勝利ゲームカウント8-0で試合終了になります。
- そのため男女ダブルスにのみエントリーした選手は、仕組み上、戦えるゲーム数が少なくなります。
- チームの最終順位と個人の勝利への貢献度に応じて、WRポイントが付与されます。
混乱を極めた開催経緯
突如発表された混合団体ワールドカップの開催は、卓球界に大混乱をもたらしました。特に日本卓球界は中国に翻弄され、最終的には軟着陸したものの、将来に大きな不安を残しました。
大会情報
- 期間:2023年12月4日から10日
- 場所:中国の成都(日本との時差1時間、現地10:00が日本の11:00)
- 出場種目:男女混合団体戦
- 参照:ITTF公式サイト、日本卓球協会公式サイト
ネット中継
- ITTFがYoutubeチャンネルで全テーブルをリアルタイム配信しました。ただし日本ではT1とT2が地域制限のため配信対象外でした。
- テレビ東京のYoutubeチャンネルがステージ1は日本チームの試合が行われるテーブルのみを配信しました。そのためT1かT2のどちらかが視聴できない日がありました。テレビ東京がT1またはT2を配信しない場合は、ITTFの視聴制限を外して欲しいです。
- ステージ2はT1、T2の2台進行で、日本ではテレビ東京のYoutubeチャンネルが主に日本チームの試合があるテーブルをリアルタイム配信しました。日本チームの試合は確実に視聴できるものの、もう1台のテーブルの試合が配信されず、ITTFのチャンネルでは視聴制限で観れないのは殘念です。
- リアルタイム視聴できなくても、おおむね24時間以内にはテレビ東京卓球チャンネルにアーカイブがアップされました。ありがたいです。
大会開催前
今大会の見どころ。
出場選手
男子は張本智和選手、戸上隼輔選手、曽根翔選手、吉山僚一選手が、女子は早田ひな選手、平野美宇選手、木原美悠選手、張本美和選手の計8名が出場しました。選考基準は公表されませんでしたが、パリオリンピック選考ポイントランキング上位者から出場の可否を打診して決めたものと想像されます。男子は1位、2位、5位、6位が、女子は1位、2位、4位、5位の選手がエントリーしました。
- 男子の選考ポイントランキング3位の篠塚大登選手、4位の田中佑汰選手はWTTフィーダーデュッセルドルフⅢ2023に出場するためエントリーを見送ったものと思われます。
- 女子の選考ポイントランキング3位の伊藤美誠選手は、おそらく今大会の翌週に開催されるWTT女子ファイナルズ名古屋2023に専念するため、エントリーを辞退したものと思われます。
グループ分け(ドロー結果)
シード順のチーム・選手一覧表がこちらにあります。日本は第3シードでした。ベストメンバーが揃わなかった国もあります。
グループ1
中国、香港、スウェーデン、プエルトリコの4チームです。激戦区になりました。
グループ2
ドイツ、ポルトガル、エジプト、スロバキアの4チームです。相対的にゆるいドローになりました。
グループ3
日本、フランス、ルーマニア、アメリカ、オーストラリアの5チームです。フランスは強豪国ですが、悪くないドローだと思います。
グループ4
韓国、台湾、シンガポール、インド、カナダの5チームです。やや激戦区になりました。
ステージ1:1位通過
日本チームはステージ1全勝で1位通過しました。
4試合戦って勝ちゲーム数32、負けゲーム数5でした。
次はステージ2開始前の勝敗結果一覧です。ステージ1での対戦結果が引き継がれるため、全チーム試合数Mは1です。
Wは勝ったゲーム数、Lは負けたゲーム数、Pはポイント(勝利2、負け1)です。順位Sはポイントだけを見ていますが、最終的にポイントで並んだ場合は負けたゲーム数が少ない方が上位になります。そのため、できるだけ少ない負けゲーム数で勝利することが重要です。
S1-1:ルーマニアとの対戦
チームは8-2で勝ちました。
フル動画。
短すぎるハイライト。
ハイライト、15分。
試合後のインタビュー。
試合結果を伝える記事。
第1試合
戸上隼輔/張本美和ペアとイオネスク/セーチペアの対戦でした。
2-1で勝利し、チームに勢いを付けました。
フル動画。
第2試合
早田ひな選手とディアコヌ選手の対戦でした。初対戦です。
早田ひな選手にミスが多くて危ない試合でしたが、なんとか2-1で勝利しました。勝てて良かったです。
- 第1ゲーム、ディアコヌ選手のボールに合わないのかミスが多く6-9とリードされますが、そこから逆点して11-9でこのゲームを取ります。
- 第2ゲーム、向かってくるディアコヌ選手に打ち込まれる、コースを突くフォアハンドがサイドを逸れることが多く接戦になります。8-8まで競りますが、早田選手が悪い時のオーバーミス2本で8-10とされ、最後もボールがサイドを逸れて9-11で落としています。
- 第3ゲーム、このゲームは落としたくないところ、流れをつかんで9-2と大量リードします。ところが滅多に出さないサーブで失点したところから流れが変わってしまい、オーバーミスを連発して9-7と追い上げられます。10-7でマッチポイントを握ったもののディアコヌ選手の逆襲にあって10-9まで迫られます。最後抑えて振ったフォアハンドを決めてなんとか11-9で勝ち切りました。
危なかったです。調子が悪いというわけではないと思うのですが、ディアコヌ選手のボールに順応できなかった印象です。
フル動画。
第3試合
張本智和選手とMOVILEANU選手の対戦でした。
第2ゲームは接戦になりましたが、しっかり3-0で勝利しました。張本智和選手は頼れる漢でした。
フル動画。
第4試合
木原美悠/張本美和ペアとディアコヌ/ドラゴマンペアの対戦でした。
あと1ゲーム取ればチームの勝利が決まるところ、しっかり勝ちました。
フル動画。
S1-2:オーストラリアとの対戦
チームは8-1で勝ちました。
フル動画。
ハイライト。
試合後のインタビュー。
試合結果を伝える記事。
第1試合
はりひなペアとディクソン/レイペアの対戦でした。早田ひな選手、調子が上がりません。
なんとか2-1で勝ちました。初戦のシングルスに続いて、悪い時のオーバーミスを繰り返しました。今日はハリーに救われましたね。
フル動画。
第2試合
平野美宇選手とブロムリー選手の対戦でした。
尻上がりの調子を上げて3-0で勝利しました。平野美宇選手、仕上がっています。
フル動画。
第3試合
戸上隼輔選手とイ・ヨンフン選手の対戦でした。
戸上隼輔選手は仕上がりが良く、3-0での快勝でした。
フル動画。
S1-3:フランスとの対戦
チームは8-2で勝ちました。
フル動画。
ハイライト。
ハイライト、14分。
試合結果を伝える記事。
第1試合
戸上隼輔/張本美和ペアとA・ルブラン/ユアン・ジアナンペアの対戦でした。
2-1で勝利し、難敵フランス撃破に向けてチームに勢いを付けました。第3ゲームの接戦を取り切れたのは大きかったです。
フル動画。
第2試合
早田ひな選手とパバド選手の対戦でした。WTTコンテンダーアンタルヤ2023の混合ダブルス決勝で対戦しています。
2-1で勝利しました。初日より調子が上がってきました。
- 第1ゲーム、接戦で5-5まで競りますが、そこから流れをつかんで6連続得点し、11-5でこのゲームを取ります。積極的なレシーブができていました。
- 第2ゲーム、接戦になりますが、バック対バックのラリーで負けず、攻めのレシーブを貫いて11-7でこのゲームも取ります。早田選手らしい躍動感のあるプレーも出ます。
- 第3ゲーム、点差が開かない展開で7-8まで競りますが、そこからパバド選手のバックサーブの処理に苦しみ、7-11で落としてしまい、ストレート勝利にはなりませんでした。
なお、ラケットをグリップが赤の試作品に戻していました。
フル動画。
第3試合
張本智和選手とF・ルブラン選手の対戦でした。世界ランク8位の強敵です。
3-0のストレート勝利でした。第1ゲームを5-9から逆点で取れたのが大きかったです。ハリーは頼れる漢です。
フル動画。
第4試合
張本智和/戸上隼輔ペアとA・ルブラン/F・ルブランペアの対戦でした。
あと1ゲーム取ればチームの勝利が決まるところ、快勝してゲームカウント8-2で難敵フランスを撃破しました。
フル動画。
S1-4:アメリカとの対戦
チームは8-0で勝ちました。
フル動画。
ハイライト。
試合結果を伝える記事。
第1試合
戸上隼輔/張本美和ペアとリアン・ジシャン/ワン・エイミーペアの対戦でした。
3-0で快勝しました。
フル動画。
ハイライト。
第2試合
早田ひな選手とチャン・リリー選手の対戦でした。WTTチャンピオンズマカオ2023のR32で対戦しています。
3-0で勝てましたが、第3ゲームは危なかったです。
- 第1ゲーム、リードを保つ展開で11-5でこのゲームを取ります。
- 第2ゲーム、リードを保つ展開になり、このゲームも11-5で取りますが、フォアハンドのミスが目立ちました。まだ絶好調ではないですね。
- 第3ゲーム、流れをつかんで9-4と大量リードしますが、フロアに足を取られたところから失点を重ねて9-8にされます。10-8からレシーブ1本目はチキータをミスして頭を傾げますが、2本目はチキータを決めて11-9で勝ち切りました。
バックハンドはいつもの状態だけど、フォアハンドがまだしっくり来ていない感じでしょうか。
フル動画。
第3試合
張本智和選手とナレシュ選手の対戦でした。
2-0で快勝しました。
フル動画。
ステージ2:3位(銅メダル)
日本チームはステージ1を勝ち上がった次の7チームとステージ2を戦いました。
中国、ドイツ、韓国、スウェーデン、スロバキア、フランス、台湾。
フランスとはステージ1で戦って(8-2で勝利)おり、ステージ2では対戦せずにその結果が引き継がれました。都合、ステージ2は6試合でした。
結果、日本チームは5勝2敗で、3位(銅メダル)でした。優勝は中国、韓国は準優勝でした。
引用:ITTF公式サイト
表彰式。
表彰式後の集合写真。女子はみんないい笑顔。男子も笑ってよ。
引用:日本卓球協会のXポスト
S2-1:台湾との対戦
今大会、台湾はエースの林昀儒選手、鄭怡静選手が出場しておらず戦力的に見劣りしました。その台湾に対し、チームは8-0で勝ちました。
フル動画。
ハイライト。
試合後のインタビュー。
試合結果を伝える記事。
第1試合
はりひなペアと王晨又/陳映蓁ペアの対戦でした。
3-0で快勝でした。早田ひな選手、復調中です。
フル動画。
ハイライト。
第2試合
平野美宇選手と李昱諄選手の対戦でした。
接戦になった第1ゲームもしっかり取り切って、3-0で快勝でした。
フル動画。
ハイライト。
第3試合
吉山僚一選手と楊嘉安選手の対戦でした。吉山僚一選手は今大会初登場です。
接戦を制して2-0で勝利し、チームの8-0での勝利を決めました。
フル動画。
ハイライト。
S2-2:スウェーデンとの対戦
チームは8-5で勝ちました。
フル動画。
ハイライト。
試合後のインタビュー。
試合結果を伝える記事。
第1試合
とがみわペアとカールソン/C・シェルベリペアの対戦でした。
第1、第2ゲームは圧勝でしたが、第3ゲームは接戦を落とし、2-1で勝利しました。
フル動画。
ハイライト。
第2試合
早田ひな選手とベリストレム選手の対戦でした。WTTコンテンダーリオデジャネイロ2023の決勝で対戦しています。
第1ゲームを3-10から逆点で取り、続くゲームも接戦を制して3-0で勝利し、エース起用に応えました。
- 第1ゲーム、ベリストレム選手のボールに合わせられずにミスが目立ち、甘いボールを強打されて3-10とゲームポイントを握られてしまいます。このゲームはしょうがないので1本でも多くレシーブして早く順応するのがいいと思いましたが、そこから驚異的な粘りを見せて9連続得点し、12-10でこのゲームを取ります。このゲームを逆点で取れたのはとんでもなく大きかったです。
- 第2ゲーム、ベリストレム選手がリードを保つ苦しい展開になります。3-7と大量リードされたところから追い上げて9-9とし、打ち合い2本を制して11-9でこのゲームも取ります。
- 第3ゲーム、接戦で7-7まで競ります。ベリストレム選手はカットマンですが、攻撃力が高いです。10-7から粘られて10-9になりますが、最後カット打ちの強打を決めて11-9でこのゲームも取って、ベンチに向かって右手を突き上げました。
ベンチにいるチームメイトの声援を受け、大逆転のストレート勝利でした。これぞ団体戦と思いましたが、この話には続きがありました。
フル動画。
ハイライト。
驚異の9連続得点全部見せ。
第3試合
張本智和選手とA・シェルベリ選手の対戦でした。過去3勝4敗と負け越している難敵です。
2-1で勝利しました。
フル動画。
ハイライト。
第4試合
張本智和/戸上隼輔ペアとカールソン/A・シェルベリペアの対戦でした。
あと1ゲーム取ればチームの勝利が決まるところでしたが、相手ペアの実力が上回り、0-3でのストレート負けでした。
フル動画。
ハイライト。
第5試合
張本美和/早田ひなペアとC・シェルベリ/ベリストレムペアの対戦でした。今大会、初めての第5試合、そして、みわひなペアが試合に出るのは国内外通じてこれが初めてです。
初めての実戦とは思えない仕上がりの良さを見せ、11-3で快勝してチームの勝利を決めました。
フル動画。
S2-3:スロバキアとの対戦
チームは8-2で勝ちました。
フル動画。
ハイライト。
試合後のインタビュー。
試合結果を伝える記事。
第1試合
はりひなペアとワン・ヤン/ククルコバーペアの対戦でした。
第3ゲームは接戦になりましたが、3-0で勝利しました。
フル動画。
ハイライト。
第2試合
木原美悠選手とバラジョバー選手の対戦でした。シングルス初登場です。
2-1で勝利しました。第2ゲーム以降は圧倒しました。
フル動画。
ハイライト。
第3試合
戸上隼輔選手とゼリンカ選手の対戦でした。
2-1で勝利しました。
フル動画。
ハイライト。
最後は神ラリー。
第4試合
戸上隼輔/曽根翔ペアとゼリンカ/アーパスペアの対戦でした。曽根翔選手は今大会初登場です。
キレッキレのプレーで圧倒しました。なお、曽根翔選手が戸上隼輔選手の足を踏んでベンチの爆笑を誘いました。
フル動画。
ハイライト。
曽根翔選手が戸上隼輔選手の足を踏む珍プレー。
S2-4:韓国との対戦
チームは4-8で負けました。
フル動画。
ハイライト。
試合結果を伝える記事。
みんスポからの公式動画。
第1試合
戸上隼輔/張本美和ペアと李尚洙/田志希ペアの対戦でした。
1-2で負けました。韓国ペア、強かったです。
フル動画。
ハイライト。
第2試合
早田ひな選手と金娜英選手の対戦でした。
2-1で勝利しました。
- 第1ゲーム、接戦で7-6まで競りますが、そこから流れをつかんで10-6とゲームポイントを握ります。2点差まで追い上げられますが、最後サーブ3球目をバックハンドで決めてこのゲームを取ります。ややミスが多いのが気になります。
- 第2ゲーム、接戦になり9-9まで競ります。流れ的には金娜英選手の勢いに押される形です。最後チキータレシーブのオーバーミスがひびいて9-11でこのゲームを落とします。
- 第3ゲーム、早田選手が修正力の高さを見せてリードする展開になります。金娜英選手のカウンターにも対応できるようになり、危なげなく11-5で取ります。
今日の金娜英選手に3-0で勝つのは難しかったですね。
フル動画。
ハイライト。
第3試合
張本智和選手と張禹珍選手の対戦でした。何度も対戦している強敵です。
際どい接戦を落としてしまい、1-2で負けました。
フル動画。
ハイライト。
第4試合
張本智和/戸上隼輔ペアと張禹珍/林鐘勲の対戦でした。世界ランク2位の強敵です。
接戦になった2ゲームを落とすと、第3ゲームは圧倒されて0-3の敗戦となり、チームも4-8で敗れました。
フル動画。
ハイライト。
S2-5:中国との対戦
チームは5-8で負けましたが、最強中国の背中が見えた試合でした。日本チーム、素晴らしかったです。
フル動画。
ハイライト。
試合結果を伝える記事。
第1試合
戸上隼輔/張本美和ペアと王楚欽/孫穎莎ペアの対戦でした。
2-1で世界最強ペアに勝ちました。素晴らしいです。
フル動画。
ハイライト。
第2試合
早田ひな選手と王曼昱選手の対戦でした。WTTチャンピオンズフランクフルト2023の準決勝で課題に気付かされました。
今日はミスが多く、反省点の多い試合になりました。でもこの敗戦を糧にして強くなって欲しいです。
- 第1ゲーム、サーブは効いていて良い展開を作れるものの、得点を決めに行く両ハンドでオーバーミスが出て失点します。逆にレシーブは甘くなることが多く、苦戦します。良い印象がないまま6-11でこのゲームを落としてしまいます。
- 第2ゲーム、接戦で点差が開かない展開が続き、9-9まで競ります。最後王曼昱選手が強さを見せて9-11でこのゲームも落としてしまいます。でもこのゲームの戦い方ができれば、そしてミスを減らせれば十分互角に戦えると思えました。
- 第3ゲーム、良いプレーもありましたが、両ハンドのオーバーミス、不運なエッジで2点失ったこともあって5-11とストレートで負けてしまいました。スコアだけ見るとがっかりですが、試合内容は前を向いて良いものでした。
エース起用に応えることができず責任を感じ、悔しい思いをしているはずですが、収穫の多い敗戦でした。今大会A・ディアス選手に負けている王曼昱選手は、パリオリンピック出場をかけてこの試合に臨み、早田ひな選手の弱点、足りないところを教えてくれました。
また、実践中のスタイルチェンジの成果が出たと思われるプレーもいくつかあり、努力の方向性が間違っていないと確認できたはずです。
フル動画。
ハイライト。
スーパーラリー。
第3試合
張本智和選手と樊振東選手の対戦でした。世界ランク1位の強敵です。
2-1で勝ちました。張本智和選手、昨日の韓国戦とは別人のようにミスの少ないプレーで、第1、第2ゲームを圧倒しました。第3ゲームは樊振東選手の展開になりましたが、素晴らしい勝利でした。
フル動画。
ハイライト。
第4試合
木原美悠/張本美和ペアと陳夢/王曼昱ペアの対戦でした。
1-2で負けましたが、勝利まであと一歩でした。第3ゲーム、惜しかったです。
フル動画。
ハイライト。
第5試合
戸上隼輔/曽根翔ペアと王楚欽/馬龍ペアの対戦でした。
5-11で負けてしまい、チームも5-8で敗戦となりました。でも最強中国を相手に第5試合まで持ち込めたことは評価されます。日本チーム、素晴らしかったです。
フル動画。
ハイライト。
S2-6:ドイツとの対戦
最終戦です。その前に日本チームの3位(銅メダル)は確定していました。
チームは8-4で勝ちました。
早田ひな選手は出場しませんでした。
フル動画。
ハイライト。
試合後のインタビュー。
試合結果を伝える記事。
第1試合
戸上隼輔/張本美和ペアとマイスナー/ユアン・ワンペアの対戦でした。
2-1で勝利しました。
フル動画。
ハイライト。
第2試合
平野美宇選手とウインター選手の対戦でした。
3-0のストレート勝利でチームに貢献しました。平野美宇選手、仕上がりが良かったです。
フル動画。
ハイライト。
第3試合
張本智和選手とワルター選手の対戦でした。
2-1で勝利しました。
フル動画。
ハイライト。
第4試合
木原美悠/張本美和ペアとウィンター/ユアン・ワンペアの対戦でした。
2-1で勝利してチームの勝利を決めました。
フル動画。
ハイライト。
まとめ
- 日本は韓国、中国に敗れて3位(銅メダル)でした。韓国はフルメンバーで大会に臨んできたし、ダブルスが強かったです。
- 混合団体ワールドカップで中国と優勝を争うためには、ダブルスで互角に戦える選手を揃える必要があります。選手選考はそれを踏まえたものにしないといけないですけどね。
- 開催に関して大混乱を招いたものの、大会は大盛況だったし、新フォーマットは好意的に受け入れられた印象です。
- チームによっては、特定の選手が偏って起用される傾向がありました。日本はその典型でした。来年以降は選手起用が偏りすぎないように制約が追加されるかも知れません。
WRポイント
日本は3位(WRポイントの分類ではベスト4)なので、350ポイントを個人・ペアで勝利数に応じて分け合います。次はそれを計算した表です。
付与されるポイントは100未満で、(WRポイントの仕組み上)ほとんどの選手・ペアにとって意味がありません。優勝して1000ポイントを分け合えればいいのですが、そのためには中国に勝つ必要があり、厳しいです。
大会終了後
大会を振り返る記事。